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シャングリラ学園シリーズのアーカイブです。 ハレブル別館も併設しております。

罪作りな仮面

※シャングリラ学園シリーズには本編があり、番外編はその続編です。
 バックナンバーはこちらの 「本編」 「番外編」 から御覧になれます。




今年も秋がやって来ました。シャングリラ学園では学園祭に向けての準備が始まってますが、私たちは至ってお気楽なもの。クラスとは全くの別行動で、やることはもう決まっています。「そるじゃぁ・ぶるぅ」のお部屋を使ったサイオニック・ドリーム喫茶、それが売り物。
サイオニック・ドリームという言葉は出していなくて、「そるじゃぁ・ぶるぅ」の不思議パワーで出掛ける夢の観光、あちこちの名所を体感出来ると大人気です。私たちの仕事は当日の接客くらいなもので、準備期間は暇なのが基本。今日の放課後もダラダラと…。
「えーっと…。行き先はもう絞り込んだし、メニューは適当に決めるんだよね?」
もうやることは無さそうだよね、とジョミー君。喫茶『ぶるぅの空飛ぶ絨毯』のメニューは「そるじゃぁ・ぶるぅ」と会長さんが決めることが殆ど、私たちは参考意見くらいで。
「そうだね、ぼくとぶるぅで候補を出すから、その中からで」
ドリンクメニューの他にも何か出そうかな、と会長さん。
「スペシャルメニューもドリンクにするか、ちょっと捻るかが悩む所で」
「かみお~ん♪ 食べる時間も考えないといけないもんね!」
飲み物だけの人と合わせなくっちゃ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。サイオニック・ドリームを使うのですから、夢を見ていられる時間は統一、そこが大事なポイントです。よりリアルな体験が出来るスペシャルメニューも、他のお客様と同じ時間で食べ終われるようにしておかないと…。
「会長とぶるぅに任せておきますよ」
飲食のことは専門外です、とシロエ君。
「ぼくたちは柔道部の焼きそば指導が精一杯ですし」
「まったくだ。…今年のヤツらも実に覚えが悪いと来た」
いい加減にレシピをマスターしてくれ、とキース君がフウと溜息を。柔道部の売りは「そるじゃぁ・ぶるぅ」秘伝のレシピと謳った焼きそば、レシピは全て門外不出の口伝です。キース君たちは毎年、毎年、それの指導をしているわけで。
「今年も苦労してるよなあ…。いい加減、レシピを書いてもいいんでねえの?」
サム君が意見を述べましたけれど。
「駄目だ、そいつは先輩から禁じられている。秘伝だからこそ口伝で、とな」
「「「あー…」」」
ご苦労様、とみんなで慰め、「そるじゃぁ・ぶるぅ」からは「元気出してね!」と焼きそばならぬタコ焼きが。素敵なケーキもいいんですけど、たまにはタコ焼き。新鮮なタコがドンと入って、とても美味しいんですってば…。



熱々のタコ焼きを頬張りながらの話題はやっぱり学園祭。1年A組は今年もグレイブ先生の意向でお堅いクラス展示ですから、大してネタにもならないんですが。
「…ナマハゲが禁止らしいですねえ?」
シロエ君が持ち出したナマハゲ、何処かのクラブの企画だったと聞いています。私たちと同じく教室を使った喫茶らしいですが、客引きにナマハゲを出そうとしたのが駄目だったとか。
「なんでナマハゲ、駄目なんだっけ?」
ぼくは詳しく聞いていなくて、とジョミー君が首を傾げると。
「聞いた話じゃ、仮面がアウトだそうですよ」
「「「仮面?」」」
ナマハゲのアレは仮面じゃなくってお面なのでは、と思ったものの、仮面もお面も似たようなものかもしれません。顔が見えないのが駄目なのかな?
「そうです、そうです。責任の所在がハッキリしない、と先生方から禁止令が」
「へえ…。それじゃアレかよ、ナマハゲのお面が半分だけでも駄目なのかよ?」
仮面だったら半分ってのもアリだしよ、とサム君が。
「おい、ナマハゲの面を半分だけにしてどうするんだ」
それはナマハゲではないような気が…、とキース君。
「ナマハゲは顔を全面的に覆ってこその怖さなんだと俺は思うが」
「だよねえ、半分だけだと間抜けだよねえ…」
上半分でも、顔の右半分とかいう形でも…、とジョミー君も。
「それもアウトじゃないですか? 形によるかもしれませんけどね」
個人が特定出来ない仮面は却下でしょう、とシロエ君。
「チラシ配りをしていたのは誰か、客引きをしたのは誰なのか。後で苦情が出た時なんかに、誰に対する苦情なのかが分かりませんから」
「それは分かるが、ナマハゲはやはりナマハゲでないと雰囲気がな…」
正体が分かるナマハゲなんぞは味が無い、とキース君が言い、会長さんも。
「ぼくも賛成。…でもねえ、先生方の言い分ってヤツも分かるかなあ…」
学園祭で仮面はちょっとマズイ、と会長さん。
「責任の所在ってヤツもそうだし、仮面を被ると心のタガも外れがちだし…」
「なるほどな…。そういえばナマハゲも一時期バッシングされていたような…」
そういう話を聞いたことがあるな、とキース君が。えーっと、ナマハゲをバッシングって…?



ナマハゲと言えば、「泣く子はいねえか!」と家を回って脅すものだと記憶しています。子供の躾に役立つナマハゲ、それがどうしてバッシングに?
「アレだ、いわゆる飲みすぎだ。…酒を振舞われて気分がデカくなった所へ、あのお面だしな」
正体は誰にも分からないであろう、と不埒な行為に及ぶナマハゲが出たそうで。
「ぼくも聞いたよ、旅館に乱入して女湯に行くとか、そういうナマハゲ」
「「「うわー…」」」
会長さんの言葉に、誰かが「ひでえ」と。それは子供の躾どころか、悪い見本と言うのでは…?
「そうだよ、悪い大人の見本。仮面の効果が逆に転ぶとそうなるんだよ」
だから先生方も却下するわけで…、と会長さん。
「客引きついでに何をしでかすか分からないしね、ナマハゲは禁止」
「…ナマハゲがマズかったんでしょうか?」
そういう先例があるんだったら、とシロエ君が尋ねると。
「普通の仮面でも駄目じゃないかな、自分が誰だか分からないとなれば心のタガがね…」
「それなら、サム先輩が言う顔の半分だけがナマハゲな仮面というのも…」
「顔を見て誰だか分からないようなら却下だろうね」
どうせウチには関係ないけど…、と会長さんはクスクスと。
「ぼくたちの喫茶は顔も売り物の内だしねえ? みんなそれなりにファンがついてるから」
「どうだかな…」
たまに指名も入るんだが、とキース君。喫茶『ぶるぅの空飛ぶ絨毯』はホストクラブではありませんけど、ウェイターを選べる年もあります。ちょっとお値段上がりますが。そういった年は、男子は誰もが指名の対象、みんなもれなく指名されるというのが現実。
要は本当に顔も売り物、仮面なんかで隠してしまえば肝心の顔が見えないわけで。
「会長が言うのも一理ありますね、ウチだと仮面は使えませんねえ…」
「ほらね、関係ないってね。ナマハゲの所は自業自得だよ」
選んだものが悪かったのだ、と会長さんはバッサリと。
「そんなつもりは無かったんだろうけど、顔が隠れるのはいけないよ。ナマハゲだろうが、ごくごく普通の仮面だろうが」
「タガが外れるのはマズイからなあ、先生方にすれば」
仕方なかろう、とキース君も大きく頷いています。ナマハゲを却下されたクラブが何に走るか知りませんけど、仮面系はいくら申請したって先生方に却下されそうですねえ…。



そんな話をのんびりしていた次の日は土曜日、みんなで会長さんの家へお出掛け。「そるじゃぁ・ぶるぅ」が出迎えてくれて、シロップに漬け込んだ栗がたっぷりの焼き栗のタルトをリビングで頬張っていたら…。
「こんにちはーっ!」
遊びに来たよ、という声が。フワリと翻った紫のマント、ソルジャーがツカツカとリビングを横切り、空いていたソファにストンと座って。
「ぶるぅ、ぼくにも焼き栗のタルト!」
「オッケー、それと紅茶だね!」
ちょっと待ってねー! とキッチンに駆けて行った「そるじゃぁ・ぶるぅ」は、直ぐに注文の品を揃えて来ました。ソルジャーは「ありがとう」と紅茶を一口飲むと。
「…仮面の話はどうなったんだい?」
「「「は?」」」
何のことだ、と私たちは顔を見合わせました。仮面の話って、何でしたっけ?
「忘れたのかい、昨日の放課後、話してただろう! ナマハゲがどうとか!」
「あー、ナマハゲ…。あれが何か?」
君もナマハゲに興味があるとか…、と会長さんが不思議そうに。
「ナマハゲが君の好みだったとは知らなかったよ。君のシャングリラでやりたいのかい?」
それなら衣装とかの手配をしてあげないでもないけれど…、と会長さん。
「あの手の衣装は地元密着型だからねえ、その辺では売っていないんだけど…。君がやりたいと言うんだったら、相談に乗るよ」
「本当かい!? それじゃ、是非!」
「「「ええっ!?」」」
まさか本当にナマハゲなのか、と私たちは息を飲みました。ソルジャーの世界のシャングリラにナマハゲって、何に使うというのでしょう。あ、でも、子供はいますよねえ…。
「…ぶるぅには正直、効果が無いと思うけど?」
あの悪戯小僧は動じないであろう、と会長さんが一応、注意を。
「でも、他の子たちには効くかもね。…君が子供の躾を真面目に考えるとはねえ…」
「え、子供はどうでもいいんだけれど? それにぶるぅも」
「「「へ?」」」
それなら何故にナマハゲなのだ、とソルジャーを見詰めてしまいましたが。ナマハゲ、確かにやってみたいような返事をしてましたよね…?



ナマハゲは子供を脅して躾けるもの。それをやりたいらしいソルジャー、なのに子供も「ぶるぅ」もどうでもいいらしく。何処にナマハゲの存在意義があるのやら…、と思っていたら。
「ぼくが言いたいのはナマハゲ効果で! タガが外れて女湯にも乱入するだとか!」
「「「ナマハゲ効果?」」」
誰もそういう言葉は発していないのでは、と耳を疑ったナマハゲ効果。しかもナマハゲ効果とやらは、昨日キース君と会長さんが話してくれたバッシングの対象になった事件なのでは…?
「そうだけど? ナマハゲ効果だと、ちょっと限定的すぎるかなあ…。仮面効果かな?」
「「「仮面効果?」」」
それまた謎だ、と思いましたが、ソルジャーの方は得々として。
「自分が誰だか、誰にもバレないお面や仮面の効果だよ! 心のタガが外れるんだろう?」
女湯にも飛び込んで行ける勢い、とニコニコと。
「その勢いを使えないかな、と思っちゃってね! ぼくのハーレイのパワーアップに!」
「「「…パワーアップ…?」」」
もしやソルジャー、キャプテンを女湯に突入させたいと言うのでしょうか? でも、シャングリラに女湯なんかがあったかな、という気がしないでもないですが…。
「えっ、女湯? そんなものがあるわけないじゃないか、ぼくのシャングリラに!」
温泉旅館じゃないんだから、とソルジャー、即答。それじゃキャプテンは女湯への突入を目指すわけではないと…?
「当たり前だよ、なんでハーレイを女湯なんかに突入させると? それじゃ全く意味が無いから、ナマハゲ効果の! …ううん、ナマハゲじゃなくて仮面だっけか…」
「…君は、君のハーレイに何をさせたいわけ?」
ぼくにはサッパリ、と会長さんが真正面から問いをぶつけると。
「心のタガを外すんだよ! 仮面で顔を隠してしまえば、きっと心のタガも吹っ飛ぶ!」
「…それで?」
「欲を言うなら、ブリッジだろうが公園だろうが、もう遠慮なく、ぼくを押し倒して欲しいんだけどね…。キャプテンとしての理性は残りそうだしね…」
「その理性までが吹っ飛んじゃったら最悪だよ!」
「だよねえ、仕方ないから、そこは諦めて…。ぶるぅが覗きをしに来ていたって、気にしないパワーが欲しいんだよ! 自分が誰かはぶるぅには絶対分かっていない、という勢いで!」
仮面をつければきっとそうなる、とソルジャーは読んでますけれど。…「ぶるぅ」が覗きをしている時でも、仮面で気にせず何をすると…?



ソルジャー曰く、ナマハゲ効果だか仮面効果だかいう代物。キャプテンが仮面で顔を隠せば心のタガが吹っ飛んでしまって、「ぶるぅ」がいたって大丈夫なのだと主張していて。
「ぼくのハーレイ、見られていると意気消沈でねえ…。ぶるぅが覗いていると分かると、夫婦の時間が台無しなんだよ!」
その場でヘタレてしまうから…、と嘆くソルジャー。
「もう一瞬で萎えてしまって、どうにもこうにも…。もう一度元気に続きをしよう、と薬なんかを飲ませようとしても、「あそこにぶるぅが…」と怯えちゃってさ」
まるで使い物にならないのだ、とソルジャーは大きな溜息を。
「だからね、そういう時に備えて! 最初から仮面で顔を隠して、他人のふりで!」
「…それなら、ぶるぅに見られてもいいと?」
会長さんが突っ込みを入れると、「うん」と返事が。
「自分が誰だか丸分かりなんだ、と思うからこそ萎えるってね! そこをさ、「どうせ誰だか分からないんだし、気にしない!」って方向に行けば、ハーレイもきっと!」
萎えることなく励んでくれるに違いない、とグッと拳を握るソルジャー。
「その上、心のタガが外れているからねえ…! 普通じゃ出来ないようなプレイも恥ずかしがらずに積極的に! それこそ、ぼくが壊れるほどに!」
「もういいから!」
ヤバイ話はその辺にしておいてくれ、と会長さんがイエローカードを突き付けました。
「君が言いたいことは分かったし、そこまでで!」
「そう言わずに! ぼくは本当に仮面はいけると思うんだよ! ナマハゲだって女湯に向かって突入するんだ、ハーレイだったら、もう、どれほどか…!」
奥の奥まで突入してくれるに違いない、とソルジャー、ウットリ。
「ぶるぅがいようが、ぼくが「やめて」と泣き叫ぼうが、もう本当に奥の奥までズンズンと!」
「退場!!!」
サッサと帰れ、とレッドカードが叩き付けられたというのに、ソルジャーは。
「何を言うかな、仮面の話はまだ途中だから!」
「とっくに最後まで語ったじゃないか!」
怪しすぎる話にも付き合わされた、と会長さんが噛み付くと。
「ぼくのアイデアを話していないよ、もう極上の凄い閃き!」
是非聞いてくれ、とソルジャーは膝を乗り出してますが。ナマハゲ効果で仮面効果な話に絡んだアイデアなんかを、聞かされても理解出来ますかねえ…?



ソルジャーの頭に浮かんだという極上の凄い閃きとやら。あまり聞きたくないような…、と腰が引けている私たちですが、ソルジャーが気にする筈などなくて。
「実はね、あれからナマハゲじゃなくて、仮面の方を色々と考えていてね…。いろんなデザインがあるんだね、仮面」
顔の半分を隠すにしたって色々と…、と話すソルジャー。
「右半分とか左半分とか、そういう仮面もあるけれど…。目だけっていうのも多いんだねえ!」
「それはまあ…。好みで色々選べるけれども、人の顔だと目は特徴が出やすいからね」
身元がバレないように顔写真とかを公開するなら目の部分を隠しておくのが基本、と会長さん。
「その辺もあって目を隠す仮面は多いかな、うん」
「その目を隠す仮面だけどさ…。誰だか分からないようにする他に、ぼくならではの使い方があると気が付いてさ!」
「…どんな?」
会長さんが怖々といった感じで訊き返すと。
「色眼鏡だよ!」
「「「色眼鏡?」」」
それは偏った物の見方のことなのでは、と思うのですけど、ソルジャーは…。
「うん、本来の意味ではね。だけど、ぼくが言う色眼鏡は違うんだな!」
君たちの学園祭の催し物から思い付いたのだ、と言われましても。私たちのサイオニック・ドリーム喫茶からどういうアイデアを得たと…?
「もちろん、サイオン絡みだってば! サイオンを使った色眼鏡を仮面にセットするんだ、目の部分にね! 色眼鏡と言うより、色ボケ眼鏡!」
「「「…色ボケ眼鏡?」」」
「そう! それが嵌った仮面を着けたら、心のタガが吹っ飛んだ上に、ごくごく普通のぼくを見たって、ヤリたい気持ちがMAXに!」
目で見たものがイイ感じに怪しく変換されるのだ、とソルジャーは胸を張りました。
「ぼくが普通に挨拶したって、誘ってるようにしか見えないとかね!」
「そ、それは…。まるで不可能ではなさそうだけど…」
会長さんの声が震えて、ソルジャーが。
「ぼくのサイオンなら楽勝だね! 閃いたからには色ボケ眼鏡を仕込んだ仮面で、ナマハゲ効果と仮面効果もセットなんだよ!」
そういう仮面を作りたいのだ、と言ってますけど、本気ですか…?



心のタガが吹っ飛んでしまうナマハゲ効果だか、仮面効果だか。それに加えてサイオンで作った色ボケ眼鏡、とソルジャーはやる気満々で。
「ナマハゲの衣装を手配してくれると言ったよね? ぼくは確かにそう聞いたけど?」
どうだったっけ、と会長さんに向けて質問が。
「…い、言ったけど…。あれはナマハゲだと思ってたからで…」
「ナマハゲも仮面も似たようなものだよ、ぼくに仮面をプレゼントしてよ!」
ぼくのハーレイに似合いそうなのを…、とソルジャー、膝をズズイと。
「君たちがいつも贔屓にしている仮装衣装の専門店ねえ、あそこに色々あるんだけれど…」
こんな感じで、とソルジャーの指がパチンと鳴らされ、宙に浮かんだ幾つもの仮面。どうやらお店の商品の幻影を映し出してるみたいです。
「これなんかいいかと思うんだよ。白地に金色の模様付きだし、キャプテンの制服にもハーレイの肌にも映えそうだろう? 目の部分だけが隠れるっていうのもお洒落だしさ」
「う、うん…。まあ…」
「買ってくれないかな、ナマハゲの衣装は要らないから! その代わりに!」
ナマハゲを一式買い揃えるよりは安いであろう、とソルジャーが仮面の値札を示して、会長さんが苦悶の表情で。
「そ、そりゃあ…。ナマハゲよりかは安いけれどさ…」
「じゃあ、買ってよ! 君がプレゼントしてくれないなら、この際、ノルディに…」
「それは困るよ!」
ノルディなんかを巻き込むな、と会長さんは顔面蒼白。それはそうでしょう、エロドクターの耳にナマハゲ効果だの仮面効果だの、色ボケ眼鏡だのが入っちゃったら、乗り出して来るに決まっています。あわよくば自分も美味しい思いを、とアヤシイ下心全開で。
「ノルディに相談されるのが嫌なら、プレゼント! それだけでいいから!」
それ以上は要求しないから、と食い下がられた会長さんは。
「…仕方ない…。ぶるぅ、買い物に行って来てくれるかな? いつもの店の…」
「これだね、ブルーが欲しいって言ってるヤツだね!」
行ってきまぁーす! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の姿がパッとかき消え、十分ほど経って。
「ただいまーっ、仮面、買って来たよーっ!」
プレゼント用に包んで貰ったの! とリボンがかかった綺麗な箱が。ソルジャーは大喜びで受け取り、中を確認して大満足。これでナマハゲ効果はバッチリ、後は色ボケ眼鏡を装備とはしゃいでますけど、どうなるんだか…。



会長さんに仮面を強引にプレゼントさせたソルジャー。箱から取り出し、自分の顔に当ててみたりして遊んでましたが、善は急げと夕食の前にお帰りに。それきり姿を見ることは無くて、平和に一週間が過ぎ…。今日も土曜日、朝から会長さんの家に来ています。
「例のナマハゲ、顔出しになったらしいですね?」
シロエ君は相変わらずの事情通でした。でも、顔出しのナマハゲって…なに?
「フェイスペイントでいくそうですよ。ナマハゲっぽく」
「…それはオッケーだったのか?」
キース君が訊くと、「ええ」という返事。
「とりあえず、顔出しですからねえ…。一応、個人が特定できるということで」
「らしいよ、証拠写真でも撮られてしまえば容易に特定可能だからね」
会長さんもナマハゲのその後を知っていました。フェイスペイントをしてまでナマハゲだなんて、何処までナマハゲにこだわるんだか…。
「ああ、それはねえ…。衣装が先にあったようだよ、何処かの劇団から貰ったとかで」
「「「あー…」」」
こだわるわけだ、と納得しました。劇団の衣装なら本格派でしょうし、使いたい気持ちは分かります。ナマハゲはけっこう目立つでしょうから、客引き効果もバッチリな筈で。
「そういうこと! 諦め切れずにフェイスペイント、よく頑張ったよ」
先生方も努力を認めたしねえ、と会長さん。ナマハゲは目出度く学園祭にデビュー出来る運びになったようです、顔出しですけど。
「そうか、ナマハゲの方は決まりか…。しかし、あいつはどうなったんだ?」
ナマハゲ効果と言ってた馬鹿は、とキース君。
「あれから見ないが、誰か消息を知らないのか?」
「「「さあ…?」」」
馬鹿と言ったらソルジャーですけど、誰も会ってはいない様子で。会長さんなら、と視線が集中しましたけれども、会長さんも「知らないよ?」と。
「ぼくも一度も会ってないんだ、こっちの世界に来ていないんじゃないのかな?」
「忙しいんでしょうか、ソルジャー稼業が?」
真面目に仕事をしてるんでしょうか、とシロエ君が顎に手を当てた所へ。
「久しぶりーっ! こっちのナマハゲ、認められたって!?」
それは良かった、とソルジャーが降って湧きました。どの辺から聞いていたのか知りませんけど、ナマハゲが学園祭に登場出来ることは祝福するって言うんですかねえ…?



まずはおやつ、とピンク色のスポンジが優しいクランベリーのロールケーキを強請ったソルジャーは目的のケーキを頬張りながら。
「ナマハゲはもちろん祝福するよ! そこのクラブが出て来たお蔭で、ぼくも素晴らしいアイデアを手に入れたしね! ナマハゲ効果!」
とっくにナマハゲじゃないんだけれど、と笑顔のソルジャー。
「今は立派な仮面効果で、色ボケ眼鏡も装備なんだよ! もう毎日が薔薇色でさ!」
あの仮面を着けたハーレイは実に素敵なのだ、とソルジャーは顔を輝かせて。
「毎晩、せっせと励んでくれるし、仮面を着けたまま眠っちゃうから朝にも一発! 寝起きのぼくでムラムラしちゃって、もう一発では済まない朝も!」
ブリッジに遅刻しそうな勢いでヤッてヤリまくるのだ、と得意満面、自慢せずにはいられないといった感じで滔々と。
「ぶるぅが覗きをしていたってねえ、まるで全く気にしてないね! 自分が誰なのか気付かれていない、という仮面の効果は大きいよ、うん」
それと心のタガが外れるナマハゲ効果、とナマハゲ効果なる言葉も定着した模様。本物のナマハゲに失礼じゃないかという気もしますが、その本物がやらかしたという騒ぎから出て来た造語ですから、ナマハゲ効果でもいいのかなあ…。
「いいんじゃないかな、ぼくは大いに恩恵を蒙っているからね! ぼくのハーレイの心のタガは外れまくりで、そこへ色ボケ眼鏡の効果が!」
遅刻寸前までヤリまくろうというのは心のタガが外れているからこその話で…、とソルジャーはそれは御機嫌でした。実に素晴らしいアイデアだったと、もう最高だと。
「ナマハゲには御礼を言いたいくらいだけれども、生憎とぼくは他人だし…。君たちの方から、是非ともよろしく御礼をね!」
「…俺たちも赤の他人なんだが?」
そいつらのクラブも知らんのだが、とキース君が言い、シロエ君も。
「ぼくは何処のクラブか知ってますけど、あそこに知り合い、いませんから…。いきなり出掛けて御礼を言ったら、きっと向こうも困りますよ」
「そうなのかい? それじゃ、御礼は諦めるとして…。もう一つの方を、と」
「「「もう一つ?」」」
「そう! 今日は素敵な提案があって!」
そのためにやって来たんだけれど、とニッコリと。薔薇色の毎日を過ごすソルジャー、いったいどういう提案があると…?



嫌な予感がしないでもない、ソルジャーからの素敵な提案。聞かない方がいいかもしれない、と思いましたが、相手はソルジャー。聞きたくなくても聞かされますし、逃げようとしたって逃げられないのが悲しい所で。
「…なんで悲観的な顔になるかな、君たちは! ぼくは幸せのお裾分けをね!」
この幸せを一人占めしたら罰が当たるし…、とソルジャーが宙に取り出した箱。空間移動をさせて来たのか、何処かから瞬間移動なのか。お裾分けとは聞きましたけれど、ケーキとかではなさそうです。幸せのお裾分けならケーキでいいのに…。
「えっ、ケーキ? そんな平凡なものじゃ駄目だね、心がこもってないからね!」
こういう御礼は心が大切、とソルジャーは箱を会長さんの方へと押しやって。
「はい、プレゼント! 開けてみてよ!」
「…何なんだい、これは?」
「開ければ分かるよ、透視は禁止! まあ、ぼくのサイオンで遮蔽してるし、君の力でも覗けないとは思うけどさ」
「………。あまり開けたくないんだけれど…?」
出来れば開けずに済ませたいけど、と会長さんは遠慮しましたが、ソルジャーが箱を引っ込めるわけがありません。
「そう言わないで! ぼくから君への心のこもったプレゼントだから!」
「…分かった、君の言葉を信じる。幸せのお裾分けらしいしね?」
何だろう、と会長さんが箱を開けにかかり、私たちも覗き込みましたが…。
「ちょっと…!」
これはまさか、と会長さんの指が箱の中を指して震えて、私たちも暫し呆然と。箱の中身は目元がすっかり隠れる仮面で、この前、ソルジャーが会長さんに強請っていたのとそっくりで。
「あ、違う、違う! ぼくが貰った大事な仮面とコレとは別物だから!」
ぼくのハーレイ用の仮面は青の間にちゃんと置いてあるから、とソルジャーは仮面入りの箱をチョンとつつくと。
「これはね、こっちのハーレイのためにと思ってね! ぼくからの御礼!」
あの店に出掛けてお小遣いで買った、と言うソルジャー。お小遣いって、エロドクターから貰っているお小遣いですか…?
「そうだよ、それで買って来たわけ! でもって、きちんと色ボケ眼鏡をつけてあるしね!」
ぼくのサイオン、大盤振る舞い! と誇らしげですけど、色ボケ眼鏡と言いましたか? ついでにこちのハーレイ用って、教頭先生っていう意味ですか…?



薔薇色の毎日を過ごしているらしい、ソルジャーからの幸せのお裾分け。白地に金の模様の仮面で色ボケ眼鏡をつけてあるとか、それがこっちのハーレイ用とは…。
「もちろん、君たちが考えているハーレイで合ってるよ! これをプレゼントすれば、あのハーレイの心のタガも吹っ飛ぶ筈で!」
おまけに色ボケ眼鏡もついてる、とソルジャーは仮面を持ち上げて披露。目の部分には穴が開いているだけ、眼鏡のレンズはありませんけど…?
「本物のレンズは要らないんだよ、色ボケ眼鏡は言わばサイオンのレンズだからね! それもハーレイ限定仕様で、君たちが着けても何も起こらない!」
論より証拠、と仮面がガバッとジョミー君に被せられました。
「「「わわっ!?」」」
これは大変、と慌てた私たちですが、ジョミー君は仮面を着けられたままでキョロキョロと。
「…別になんにも起こらないけど…? キースはキースだし、シロエはシロエで…」
ブルーだっていつもと変わらないや、という声が。
「本当なのかい!?」
ちょっと貸して、と会長さんがジョミー君から仮面を剥がして、着けてみて。
「…本当だ…。ぼくの目で見たって、ブルーはブルーだ…」
何処もちっとも怪しくはない、と会長さん。
「だけどブルーのサイオンらしきものは微妙に感じるかな? 残留思念みたいな感じで」
「それが色ボケ眼鏡なんだよ! ハーレイ限定、ぼくのハーレイでも、こっちのハーレイでも作用は全く同じ筈!」
相手は同じハーレイだから、とソルジャーが言い切り、会長さんは仮面を外して。
「…で、この仮面をどうしろと? 色ボケ眼鏡らしいけど…」
「こっちのハーレイにプレゼントだよ! ナマハゲ効果と仮面効果で心のタガを吹っ飛ばした上、色ボケ眼鏡で君に挑んでいけるようにと!」
「迷惑だから!」
そんな代物を誰が贈るか、と会長さんが怒鳴りましたが、ソルジャーは。
「ダメダメ、幸せのお裾分けだよ? こっちの世界で貰ったアイデア、御礼はしっかり! あの仮面を買ってくれたのは君だし、その御礼もね!」
早速ハーレイにプレゼントに行こう! とソルジャーがブチ上げ、パアアッと迸る青いサイオン。もしやソルジャー、瞬間移動で飛ぶつもりですか、教頭先生の家に向かって、私たちまで巻き添えですか…?



フワリと身体が浮いたかと思うと、ドサリと投げ出された教頭先生のお宅のリビング。真っ昼間から瞬間移動で大勢が出現したのですから、教頭先生、ソファからずり落ちてしまわれましたが。
「こ、これは…! ようこそいらっしゃいました…!」
すぐにお茶を、と我に返った教頭先生、ソルジャーに頭を深々と。キッチンの方へ向かわれるのをソルジャーが「いいよ」と引き留めると。
「今日はね、君にプレゼントがあって…。ナマハゲでもめていたんだってね、君の学校」
「よく御存知で…。生徒の方が粘り強くて、結局、許可を出しましたが…」
「うん、知ってる。お面じゃなくって、顔出しでフェイスペイントだってね」
それじゃナマハゲ効果が無いよ、と言ったソルジャーに、教頭先生は「ナマハゲ効果?」とオウム返しに。
「何ですか、ナマハゲ効果というのは?」
「ぼくが作った言葉だけどねえ、お面や仮面で自分の正体を分からなくしたら、心のタガが外れるだろう? どうせバレないから、何をやってもかまわないと!」
「ええ、まあ…。それもあってナマハゲでもめたのですが…」
「そこなんだよ! 仮面を着けたら何でも出来る、っていう開放感を君にあげたくてねえ…!」
これを見て欲しい、と例の仮面が。
「着けるだけで心が解放されるよ、ぼくのハーレイで実証済みなんだ。君も心のタガを外して、ブルーに挑んでみたくはないかい?」
「ブルーに…ですか?」
「そこにいるだろ、ぼくじゃなくって、君が一筋に惚れてるブルー! この仮面を着けて遠慮の塊の心を解放、そして一気にプロポーズとかね!」
是非とも試してくれたまえ、とソルジャーは仮面を教頭先生に手渡しました。教頭先生はしげしげと眺め、会長さんと仮面を何度も見比べて。
「…本当にこれで心が解放されるのですか?」
「間違いないねえ! ぼくのハーレイはこれで情熱的な毎日だしね!」
君もナマハゲ効果でいこう! と勧められた教頭先生、おっかなびっくり仮面を装着。白地に金の模様の仮面で目元が隠れて、その状態でグルリと見渡して…。
幸か不幸か、最初に目に入った辺りにはキース君たち、何も起こりませんでした。そこから順に顔を追って行って、会長さんの所で視線が止まって。
「…おおっ!?」
これは、と叫んだ教頭先生。何か見えたと言うんですかねえ、色ボケ眼鏡…?



ソルジャーに唆された教頭先生が着けてしまった、色ボケ眼鏡が入った仮面。教頭先生は会長さんを見詰めたままでボーッと立ち尽くしていましたが…。
「そうか、ついにその気になってくれたか…!」
嬉しいぞ、とダッと駆け寄り、会長さんの身体を両腕でギュッと。
「何かとヘタレな私なのだが、力の限りに頑張ろう! せっかく誘ってくれたのだからな!」
「ぼくは誘っていないんだけど!」
失礼な、と会長さんが叫んで逃れようとすると、「そう照れるな」と強く抱き込む教頭先生。
「こういったことは、勢いというのも大切だ。この際、初めてといこうじゃないか」
「初めても何も、ぼくはその気は全く無いから…!」
「照れなくてもいいと言っているのに…。まあ、ここは人目があるからな…」
私の部屋でゆっくり、じっくり愛し合おう、と教頭先生は会長さんをヒョイと抱き上げ、リビングを出て行ってしまいました。会長さんが大暴れするのも照れているとしか見えないらしく…。
「放せってば、馬鹿!!」」
「そういうお前も可愛いぞ、ブルー」
実にそそられる、という声が聞こえて、階段を上がる足音が。二階には教頭先生の寝室があって、大きなベッドが置かれています。放っておいたら大変なことになるんじゃあ…。
「おい、マズイぞ! このままだと真面目にブルーが危ない!」
何とかしないと、とキース君が慌てて、シロエ君も。
「でもですね…! ぼくたちの力で教頭先生に勝てますか!?」
「そ、それは…。勝てる見込みは全く無いが…」
だが行かねば、とキース君がダッと駆け出し、私たちも続きました。ところが二階の寝室の扉は鍵がかけられ、押しても引いても開かなくて。
「誰か、助けてーーーっ!!!」
「実にいい声だ、もっと聞かせて欲しいのだが…」
そして二人で楽しもう、と教頭先生の声と会長さんの声が扉の向こうから。色ボケ眼鏡の効果なんだか、はたまた仮面のナマハゲ効果か。教頭先生はヘタレるどころか、心のタガを外してしまって会長さんを組み敷いているに違いありません。
「いいねえ、これでブルーもついにハーレイと…!」
幸せのお裾分けをしに来た甲斐があった、とソルジャーは扉の前で感無量。劇的瞬間を皆で見ようと「そるじゃぁ・ぶるぅ」に中継画面を出すように、と指示までが。素直なお子様は言われた通りに中の様子を映し出してくれて…。



「放せってばーっ!!!」
会長さんがベッドの上で足をバタつかせて暴れ、のしかかっている教頭先生。これは本当にヤバイどころか危険すぎです、ソルジャー、こんなのあんまりですよ!
「そうかなあ? ハーレイの心を解放したんだ、正しいお付き合いがこれから始まるかと…」
「あんたにとっては正しいか知らんが、俺たちの世界では間違いだぞ!」
これでは本物のナマハゲの迷惑な方と何も変わらん、とキース君が言い返しました。
「開放的になった挙句に女湯に乱入していったヤツと、全く同じだと思うんだが!」
「それでこそナマハゲ効果だよ! 自分の心に正直になれば、そういうこともね!」
きっとハーレイも今日こそは! とソルジャーは赤い瞳をキラキラと輝かせていましたが…。
「「「…あれ?」」」
どうなったのだ、と画面に見入った私たち。教頭先生がカチンと硬直、その鼻からツツーッと赤い筋が流れ、続いてブワッと鼻血の噴水。
「ちょ、ちょっと…!」
嘘だろう、とソルジャーが慌てた時には、教頭先生はベッドの上に沈んでしまっておられました。もはや意識は飛んだらしくて、会長さんが身体の下から這い出して。
「……た、助かった……」
ショートしたのか、と教頭先生の顔から例の仮面を剥ぎ取り、ベッドから下りてこちらへ歩いて来たかと思うとガチャリと鍵が開く音が。
「…よくもハーレイにこんなプレゼントを…!」
死ぬかと思った、と会長さんが柳眉を吊り上げ、ソルジャーは。
「ごめん、色ボケ眼鏡をもうちょっとソフトにしておけば…。ついつい、ぼくの好みに合わせて、ぼくのハーレイと似たようなのに…」
次回はもう少しソフトにしてくる、とソルジャーが仮面を受け取ろうとすると、パシン! と弾けた青いサイオン。仮面は真ん中から真っ二つに割れて、会長さんが。
「もう二度と作らなくてもいいから、こういうヤツは!」
「えーっ!? ぼくにとってはお役立ちだよ、ぼくのハーレイ、もう本当に凄いんだから!」
「君だけが楽しんでいればいいだろ、ナマハゲ効果だか、色ボケ眼鏡だか!」
お裾分けは二度と要らないから、とギャーギャーと叫ぶ会長さんと、仮面の効果と素晴らしさとを説き続けているソルジャーと。ナマハゲ効果の凄さとやらは分かりましたが、顔がバレない仮面の解放感と色ボケ眼鏡のセットとは…。



「二度と御免だよ!」
もう持ってくるな、と喚く会長さんの後ろで私たちも揃って「うん、うん」と。
あんな迷惑すぎるアイテム、ソルジャーだけが楽しめばいいと思います。「ぶるぅ」の覗きも遅刻寸前も気にしないほどのキャプテンと二人で存分に。
それが一番、きっと一番。ナマハゲ効果も色ボケ眼鏡も、私たちの世界には要りません~!




            罪作りな仮面・了


※いつもシャングリラ学園を御贔屓下さってありがとうございます。
 学園祭で禁止されたナマハゲ、それにヒントを得たソルジャーの欲望が炸裂したアイテム。
 ソルジャーの世界では効果抜群、教頭先生にも贈った結果は、御覧の通りのお約束です。
 そしてシャングリラ学園番外編は、去る4月2日で連載開始から13年となりました。
 あと1年続けば、目覚めの日を迎えられる数字ですけど、どうなりますやら…。
 次回は 「第3月曜」 5月17日の更新となります、よろしくです~! 

※毎日更新な 『シャングリラ学園生徒会室』 はスマホ・携帯にも対応しております。
 こちらでの場外編、4月は恒例のお花見シーズン。けれど今年は、開花が早くて…。
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