シャングリラ学園シリーズのアーカイブです。 ハレブル別館も併設しております。
※シャングリラ学園シリーズには本編があり、番外編はその続編です。
バックナンバーはこちらの 「本編」 「番外編」 から御覧になれます。
シャングリラ学園番外編は 「毎月第3月曜更新」 です。
第1月曜に「おまけ更新」をして2回更新の時は、前月に予告いたします。
お話の後の御挨拶などをチェックなさって下さいませv
新学年が始まって間もない、うららかで穏やかな春の土曜日。今年も1年A組な私たちは会長さんの家に集っていました。「そるじゃぁ・ぶるぅ」が作ってくれた桜のエンゼルケーキをお供にワイワイ賑やか、話題は春のお出掛けで。
「やっぱり狙い目は平日ですよね」
シロエ君が旅行のパンフレットと壁のカレンダーとを見比べながら。
「土日は料金が高くなりますし、平日の方がお得そうです」
「しかしだ、催行されない危険があるぞ」
此処だ、と指差すキース君。
「どのツアーも催行確定の日は土日で固めているからな…。下手に平日を狙うと人数不足で」
「あー、そっかあ…」
ジョミー君がひいふうみい、と頭数を数えて「うん、足りない」と。
「どれ見ても十五人になってるもんねえ、最少催行人数ってヤツ…。ぶるぅも一人で数えてみても九人にしかならないかあ…」
「あら、こっちのパンフは十二人からいけるみたいよ」
ほら、とスウェナちゃんがテーブルの真ん中に出して来たパンフレットは日帰りグルメツアーばかりを集めたもの。確かにどれも十二人からと書いてあります。でも…。
「俺たち全員で九人だぜ? まだ足りねえよ」
サム君の指摘どおりに三名分の人数不足。それくらいなら誰か他の人が申し込んでいそうな気もしますけれど…。
「九人いればいけるんじゃないの?」
残りは三人、とジョミー君。
「こういうのってさ、日が近くなっても集まりが悪い時には一箇所に集めると聞いてるよ」
「そのシステムも確かにあるな」
間違いない、とキース君。
「こっちの日でなら出発します、と連絡を入れて日にちを変更させるようだな。俺たちは九人もいるわけなんだし、他の三人を何処か別の日からかき集めてくれれば行ける可能性も…」
「そうですね! 九人といえば大人数です」
ぼくたちの希望が通りそうです、とシロエ君が「何処にします?」とカレンダーに目をやる横から会長さんが「待った!」と一声。
「九人いたって十一人の団体がいたら勝てないよ? そっちの方に寄せられてしまう。それにね、日にちの変更を言って来るのはギリギリも多いらしくって」
選択の余地がもはや無いのだ、と言われましても。とりあえず行ければオッケーなんじゃあ?
人数不足で催行直前に日程変更。普通なら困るケースですけど、私たちは出席義務のない特別生。サボる予定の日が変わるだけで問題は特に無さそうです。ん? 待てよ…。
「キース先輩がヤバイかもしれませんね?」
シロエ君が首を捻りました。
「月参りがあるんでしたっけ…。バッティングしたらアウトですよね」
「いや、今回は大丈夫だ。親父に貸しがあるんでな」
「「「え?」」」
キース君がアドス和尚に「貸し」。それは非常にレアなケースで、逆はあっても貸した話は滅多に耳に入りません。いったい何を貸したんでしょう? 他のみんなも興味津々。
「先輩、どういう貸しですか? 月参りって言えばかなりの回数、先輩が代わりに行かされる羽目になっていたかと思うんですが…。借りの作り過ぎで」
「まあな。しかし今回の貸しはデカイし、二回くらいは俺の予定が優先される。…なにしろ親父が香炉の灰を」
「「「香炉?」」」
「アレだ、御本尊様の前に置いてある大きな線香立てだ」
えーっと…。小型サイズの火鉢くらいあるアレのことですか? 法要の時に長いお線香がブスッと刺してあって全然短くなってくれない恨みがましいヤツのこと?
「そうだ、そいつだ。朝のお勤めの前に線香を立てるが、基本は俺がその係でな…。親父は最近、やっていなかった。それをだ、俺に貸しを作ろうと思ったらしくて朝一番に立てに行ってだ、日頃のサボリがモロに出たんだ」
「「「サボリ?」」」
「普段やらないことをやるとだ、こう、色々とヘマをする。親父は衣の袖を蓮に引っ掛けてよろけた挙句に香炉の縁を掴んだわけで」
御本尊様の前に飾られた金属製のキンキラキンの蓮の花。セットものの花瓶ごとだと一メートルはあろうかというソレは重量級で、アドス和尚の袖くらいでは揺らがなかったらしいです。代わりにアドス和尚のバランスが崩れて香炉の縁を掴んだものの、香炉よりはアドス和尚が重くて。
「……朝っぱらからデカイ香炉を落とされてみろ。俺が入った時にはブチまけられた灰がまだもうもうと舞っていたな。その片付けを引き受けた分の貸しが俺にはある!」
だからいつでも出掛けられる、と聞けば気分は大船。たとえ前日になってから「三日後にして下さい」と言われようとも問題なし、と思ったのですが。
「…まだまだ甘いね」
甘すぎる、と会長さんが首を左右に。何処かの詰めが甘かったですか?
「いいかい、ツアーの人数を寄せる時ってヤツはさ…」
これを見たまえ、と会長さんは日帰りグルメツアーのパンフレットをトントンと叩き。
「こっちが普通の食べ放題で、こっちは同じ食べ放題でも行き先不明のミステリーツアー。まるで行き先が違うようだけど、同じ食べ放題だろう? こういう二つを寄せたりするんだ」
「「「えぇっ!?」」」
「目的か行き先か、どっちかが合えば寄せるケースはあるんだよ。旅行会社も駄目で元々、ツアーを出せればオッケーって感じで必死だからね」
海外旅行でも寄せたりする、と聞いてしまうと人数不足は危険だという気がしてきました。ここは地道に催行確定の土日にしておくか、寄せられた時は諦めるか。
「うーん…。寄せられてもいいから平日かなあ」
空いている方が絶対にいい、とジョミー君が言い、マツカ君が。
「土日は道路も混みますしね。…悩む所です」
「混んだら予定が狂うものね」
せっかく行っても食事の時間がズレたら悲惨よ、とスウェナちゃんも。グルメツアーで食事の時間が狂うと辛いかもしれません。お昼御飯を食べに行くのに何時間も遅れたりしたら…。
「それ以前に何を食べたいわけ?」
会長さんの質問に私たちは顔を見合わせました。まずは日程と考えていたせいで、食事は二の次、三の次。とにかくグルメ、と思っただけで何という目的があったわけでは…。
「えーっと…。何でもいいから美味しい物かな?」
ジョミー君が答え、シロエ君も。
「特にコレって決めてたわけでは…。食べたい人が多い料理でかまいませんよ」
「そういうことなら狙いコレだね」
会長さんが示したコースには「踊り食い」の文字が。
「この時期ならではのグルメだよ、これ。シロウオの踊り食いは春の風物詩! それとアワビの残酷焼きがセットものだし、このコースだったら行きたい人も多い筈!」
「「「…踊り食い…」」」
生きたまま食べるアレのことか、と理解は出来ましたが未知の味覚の世界です。残酷焼きもよく聞きますけど、どういう料理でしたっけ?
「残酷焼きはそのまんまだよ。生きたアワビを網に乗っけてジュウジュウ焼くのさ」
「かみお~ん♪ アワビの残酷焼き、美味しいよ! 踊り食いも!」
「「「………」」」
残酷焼きはともかく、踊り食い。生きたままで食べても美味しいのかな?
なんだか少し恐ろしそうな春の風物詩の踊り食い。けれど人数が集まりそうなツアーだと聞くと、この際チャレンジという気もします。美味しくなくても他にも料理はあるのでしょうし…。
「…踊り食いにする?」
ジョミー君がグルリと見回し、キース君が。
「坊主の俺が踊り食いか…。まあ、後でお念仏を唱えればいいか」
「そういや思い切り殺生の罪になるよなあ、踊り食い…」
坊主にはちょっとヤバイだろうか、とサム君もお念仏がとうこうと。なんだか抹香臭い感じになってきたぞ、と思ったものの、言い出しっぺの会長さんだって伝説の高僧なのですし…。
「オッケーなんじゃないですか? 会長だってお坊さんです」
それも伝説の銀青様です、とシロエ君が太鼓判を押した所で、後ろから。
「踊り食いだって?」
美味しいのかな、と聞こえた声にバッと振り返って見てみれば。
「こんにちは。ぼくにも桜のエンゼルケーキ!」
中身がピンク色というのがいいね、と出ました、紫のマントの会長さんのそっくりさん。降ってわいたソルジャーは空いていたソファにストンと腰掛け、「そるじゃぁ・ぶるぅ」がサッとケーキと紅茶を用意して…。
「うん、美味しい! …でもって、踊り食いってヤツも美味しい?」
「それはまあ…。改めて美味しいのかと聞かれると…」
どうだろう? と会長さんが考え込んで。
「いわゆる料理とは少し違うし、素材の味っていうのでもないし…。ゲテモノの部類に分類した方が君には分かりやすいかも…。生きた魚を丸飲みだからね」
「……凄いね、それ……」
その発想はぼくの世界には無い、とソルジャーの赤い瞳がパチクリと。
「踊りながら食べるってわけじゃないのか、食材の方が踊るんだ?」
「正確に言えば暴れるんだよ、なにしろ生きたまま飲まれるわけだし」
「ふうん…。生きた食材を丸飲みねえ……」
それは魚よりもハーレイがいいな、と妙な台詞が飛び出しました。まさかキャプテンが踊るんですか? でもってそれを丸飲みすると? あんな大きなキャプテンの身体をとうやって?
「あっ、勘違いされちゃった?」
ごめん、ごめん、と笑うソルジャー。
「ぼくが飲みたいのはハーレイが出す新鮮な」
「退場!!!」
会長さんがビシッと指を突き付けています。キャプテンの新鮮な何を飲むわけ…?
喋ると退場になってしまうらしい、キャプテンが出す新鮮な飲み物とやら。いったい何のことなのだろう、と首を捻っているとソルジャーが。
「分からないかなあ、その程度の知識はある筈だよ? ぼくは飲んでも大丈夫だけど、女性だったら子供が出来るかも…」
「「「!!!」」」
アレか、と息を飲む私たち。もうその先は結構です、と真剣に退場をお願いしたくなりましたが。
「どうせだったら踊って貰うのも悪くないかも…。ストリップとか、ちょっとドキドキするかも」
「そういう話は君の世界でやりたまえ!」
さっさと帰れ、と会長さんも怒り心頭。
「此処の連中には理解不能だし、ぼくにもそういう趣味は無いから!」
「えーーーっ? 美味しそうだと思うけどねえ、新鮮なハーレイの踊り食い」
見えそうで見えない感じで踊ってくれれば更にときめく、とソルジャーの勢いはノンストップ。
「君だって実際に見たらときめくかもだよ、おまけに活きがいいんだよ?」
「ときめかないし!」
「……そうかなあ? でもさ、一見の価値は絶対あるって!」
踊り食いならハーレイで、とソルジャーの話はグルメツアーから遠ざかりつつあるようです。私たちはグルメツアーの行き先と日にちを相談しようと集まっただけで、キャプテンの魅力がどうであろうと知ったことではないんですけど…。
「えっ、ハーレイの魅力かい? ぼくから見れば素敵だけどねえ、身体もいいしパワーたっぷり! こっちのハーレイもヘタレが直れば凄いと思うよ、そのためにも踊り食いが絶対オススメ!」
「「「…は?」」」
なんでそういうことになるのだ、と突っ込みどころが満載な台詞。けれどソルジャーは滔々と。
「とりあえず目で見て楽しむトコから始めてみればいいんじゃないかな、ハーレイの魅力! ストリップもいいけど最初から裸で踊るというのも刺激的かも…」
素っ裸でも見えそうで見えない感じで焦らす、とソルジャーの瞳はまるで肉食獣のよう。
「見えない所が更に食欲をそそると思うよ、早く食べたいって気持ちになるよね」
「それは君限定の話だから!」
「うーん…。どうやら君とは致命的に話が合わないらしいね、だけど試してみたくないかい? ハーレイが裸で踊るんだよ? そういうイベント、君は好きかと」
「好きじゃないから!」
誰がハーレイの裸踊りなんかを見たいものか、と怒鳴り付けてからピタリと黙った会長さん。顎に手を当てて考え込む姿に不吉な予感がヒシヒシと…。もしかして何か閃きました…?
「……裸踊りかあ……」
悪くないかも、と会長さんがボソリと呟くまでの間に沈黙の時間が五分か、あるいは十分か。やたらと長く感じられた割には、実際は一分間も無かったのかもしれません。嫌な予感は大当たり。裸踊りって何なんですか、踊り食いは何処へ行ったんですか~!
「踊り食い? それはまた別の話ってことで」
まずは裸踊りを見てからにしよう、と会長さんはニヤニヤニヤ。
「あのハーレイが真っ裸になって踊るんだよ? ぼくに魅力をアピールと言えば喜んで脱ぐと踏んだけど? でもって実際はアピールどころか大恥ってね」
「「「大恥?」」」
「そう! 上手く踊らないとアピールどころか丸見えコースで赤っ恥! 女子にはモザイクをサービスするから、此処は是非とも踊って貰おう」
「…それってどういう踊りなのさ?」
ソルジャーが怪訝そうな顔。
「見えそうで見えない所がいいとは言ったけれどさ、それと関係してるわけ?」
「大いに関係しているね。実はこっちの世界の宴会芸には裸踊りというのがあって」
「裸踊り?」
「うん。素っ裸になって踊るんだけれど、大事な部分はお盆で隠して見えないようにするんだよ。両手に持ったお盆を如何に素早く上手に動かし、見られないように踊るかが腕の見せどころでさ」
それをハーレイにやらせてみよう、という恐ろしい言葉に私たちはドン引きでしたが、会長さんが何かを思い付いた時には逆らうだけ無駄で逃亡不可能。グルメツアーで踊り食いの予定は遠くに消え去り、裸踊りなんかを拝んだ後には踊り食いを食べたい気持ちも多分残っていないでしょう。
「…エライことになってきたような気が…」
シロエ君が遠い目になり、キース君が。
「諦めろ。…あいつが横から出て来た時点でヤバいフラグは立っていたんだ」
ツアーに同行されるよりかはマシだと思え、と言われてみればその通り。踊り食いに興味を示したソルジャーがキャプテンと一緒に来ると言い出したら断れません。
「ついでにツアーの最少催行人数ってヤツを考えてみろ。俺たちだけでは九人しかいないが、あいつらがぶるぅを連れて来やがったら十二人になって出発可能だ」
「「「うわー…」」」
その面子で下手にツアーに出掛けてロクでもない目に遭わされるよりは、今の展開の方がまだマシです。ツアーは潔く諦めるべし、と私たちは涙を飲みました。それだけで済めばいいんですけど、問題は裸踊りの方。教頭先生が裸でお盆だけを持って踊るんですか、そうですか…。
教頭先生がお盆だけを持っての裸踊り。そんな宴会芸をお持ちだとはとても思えませんから、大惨事になることは見えていました。上手く隠せないで丸見えになってモザイクなコースまっしぐら。それでも教頭先生が会長さんに言いくるめられて踊るであろうことも確実で。
「…ツアーで赤っ恥もアレですけれど…」
こっちも大概な話ですよね、とシロエ君がボソボソと。
「恥をかくのは教頭先生お一人ですけど、もう目に見えるようですよ。赤くなったり青くなったりでお気の毒な図が」
「うんうん、赤くなるだけじゃ済まねえかもな」
場合によっては真っ青だよな、とサム君も。
「上手く隠して踊れりゃいいけど、しくじったら顔色ねえかもなあ…」
「運動神経の良さと踊りが関係するかが謎だしな…」
どうなるんだか、とキース君。
「バレエのレッスンは続けておられるが、踊りがまるで別物となればヤバそうだ」
「なるほど、運動神経ねえ…」
それは使える、と会長さんがニンマリと。
「普通に裸踊りをさせるだけより面白そうだし、赤とか青とか聞いちゃったらねえ…」
「「「は?」」」
「旗揚げゲームを知らないかい? アレを応用しようかと」
「「「えぇっ?!」」」
旗揚げゲームって赤と白の旗を持つヤツですよね? 赤上げて、白上げて…って…。
「なんだい、それは?」
ソルジャーが身体を乗り出しています。そっか、ソルジャーの世界には旗揚げゲームは無いんだ?
「なんか赤とか白とかって…。それって、どういうゲームなわけ?」
「ああ、それはね…。赤と白には限らないけど、とにかく両手に旗を持つわけ。そして号令に合わせて動く。赤上げて、と言われれば赤で、白上げて、だったら白の旗を」
「…ふうん? それで裸踊りがどう面白くなると?」
別の世界の住人なソルジャーは旗揚げゲームの真髄を理解していませんでした。会長さんが「百聞は一見に如かずと言ってね」と画用紙をチョキチョキと切って割り箸をつけて旗の出来上がり。
「はい、これを持って」
「……???」
目をパチクリとさせながらもソルジャーは素直に赤と白の旗を持ちました。ソルジャーは最前線で戦闘をこなす本物の戦士だと聞いてますけど、旗揚げゲームはどうなるでしょうね?
両手に旗なソルジャーがリビングの中央に立って、私たちは俄かギャラリーに。会長さんが「それじゃいくよ」と声を掛けてから。
「赤上げて!」
「うん」
ヒョイとソルジャーが赤の旗を上げ、次に飛んだ指示は「白上げて」。これも見事にクリアです。
「赤下げないで、白下げて!」
「えっ?」
ソルジャーの赤い旗は下がりましたが、白の旗はグンと更に高く上がってしまって。
「白下げて、と言ったけど?」
「う、うん…。ぼくとしたことが、ついミスった」
次はやる! とソルジャーが白の旗も下げ、会長さんが「続き!」と叫んで。
「赤下げて、白上げて!」
今度は指示のとおりに上手く動いたソルジャーですけど、その次は。
「白上げて! 赤下げて!」
「……あっ……」
ミスった、と舌打ちするソルジャー。白の旗と一緒に赤の旗も上に上がっていました。
「な、何なわけ、このゲーム? 戦闘だったら死んでそうだけど…」
「そりゃ確実に死ぬだろうねえ? 君ですらこういう状態となれば、ハーレイは上手く出来ると思うかい? 柔道も古式泳法もこなすとはいえ、使う神経が別物だしね?」
「………。つまり君はコレを」
「お盆でやる!」
赤と白のお盆を買いに行かなきゃ、と会長さんの唇に浮かぶ笑み。
「見えそうで見えないどころじゃないよ? 見せないつもりが自分で全開。しかもこっちが出している指示に従っていればモロ出しは無くて、しっかり隠れる筈なのにねえ?」
「…そ、それは……。思った以上に凄そうだねえ……」
「普通に裸踊りをしろと言っても踊れないだろうし、踊る代わりに旗揚げゲーム! 踊るよりかは楽な筈だよ、お盆の使い方を親切に教えてあげるんだからさ」
「「「………」」」
どの辺がどう親切なのだ、と突っ込みを入れたい気分でしたが、そんな勇気を持っている人は誰一人として居ませんでした。教頭先生の裸踊りは赤と白のお盆を持っての旗揚げならぬお盆揚げゲーム。モロ出しになることはまず避けられず、晒し者へと一直線です~!
こうして教頭先生の全裸でお盆揚げゲームが決定しました。しかも…。
「「「今夜!?」」」
明日とかじゃなくて、と口をパクパクさせる私たち。まさかそんなに早いとは…。
「思い立ったが吉日なんだよ、幸い、お盆も買えそうだから」
ちょうどデパートにそういう品が、と会長さんはニッコリと。
「ぶるぅ、食器売り場のこのコーナーの…。分かるかい?」
サイオンで場所を伝達中らしい会長さんに「そるじゃぁ・ぶるぅ」が「うんっ!」と返事を。
「あそこのお盆を一つずつだね、赤いのと白と!」
「そう。それでね、ハーレイにプレゼントするからそういう包みにして貰ってよ」
「オッケー! えとえと、お盆だけど…。プレゼント包装だったらリボンがいいかなぁ?」
「水引に熨斗よりリボンだろうねえ、その方がハーレイもときめくしね?」
おまけに中身が紅白セット、と会長さんはパチンとウインク。
「旗揚げゲームを思い付いた時はそこまで連想しなかったけれど、ハーレイの大事な部分を包むトランクスは紅白縞! お盆が紅白なのも何かの縁だよ、アソコを隠すには最高のチョイス!」
「なるほどねえ…。確かに言われてみればそうだね」
紅白縞かぁ…、とソルジャーがしみじみ頷いています。
「トランクスの次はお盆をプレゼントして隠して貰う、と。けっこう感動的な展開」
「そうなんだよねえ、此処は是非とも強調したい。ハーレイのアソコには紅白なんだ、と」
「せっかくだから食べてあげればいいのに…。踊り食いは食べてなんぼだと思う」
「嫌だってば!」
熨斗をつけて君に進呈する、と吐き捨てるように言う会長さん。
「ぼくは君とは違うから! ハーレイなんかにときめかないから!」
「…じゃあさ、貰って食べてもいいかな? 踊り食いをしたい気分になったら…、だけど」
「面倒なことになるじゃないか! ぼくそっくりの顔でそういうのは!」
「さあ、どうだか…」
相手はぼくのハーレイじゃないし、と返すソルジャー。
「ぼくのハーレイなら踊り食いとくればもれなくオッケー、大歓迎だと思うけどねえ…。こっちのハーレイはどうだろう? ぼくが食べる前に鼻血で倒れてそれっきりとか、ありそうだけど?」
「それがあったか…」
食べる所までいかないのか、と会長さんは暫し考えてから。
「ぶるぅ、買い物に追加でお願い! 一つ上の階の…」
「分かった、水引コーナーだね!」
季節外れだけど訊いてみる! と叫んで「そるじゃぁ・ぶるぅ」は瞬間移動でお出掛けで…。
「ただいまぁー! 買ってきたよー♪」
紅白のお盆と屠蘇飾り! と弾む足取りの「そるじゃぁ・ぶるぅ」が戻って来ました。リボンがかかった包みが一個と、何やら小さな紙袋と。
「お盆はセットで包んでくれたよ、この中に二つとも入ってるから!」
「ありがとう。屠蘇飾りも売っていたんだね?」
「うん! ブルーがお目出度そうなのがいいって言っていたから松竹梅なの!」
「「「???」」」
屠蘇飾りとは何だろう、と思っていれば会長さんが紙袋を開け、中から「はい」と。紅白の和紙を三角形に折って更に襞を畳み、金銀の水引と松竹梅の造花がド真ん中についた飾りです。
「お正月のお屠蘇の器につけるヤツだよ、見たことないかい?」
「「「あー…」」」
注ぎ口の側の取っ手に結んであった…かもしれません。お屠蘇なんて適当にしか見てませんでしたし、イマイチ自信が無いですけれど。
「そのイメージで合ってるよ。ブルーには分からないだろうから付けてみるけど」
会長さんが瞬間移動で取り出した漆塗りのお屠蘇の器。注ぎ口の方の取っ手に飾りを結んでソルジャーに「こう」と示してみせて。
「どうせだったら紅白尽くし! それに君はハーレイを食べたいと言うし、熨斗の代わりにコレをつけようかと」
「…何処に?」
問い返しつつもソルジャーの瞳がキラキラと。ロクでもないことを考えている時の表情ですけど、会長さんは案の定…。
「決まってるだろう、アソコだよ! 自分で装着して貰うけどさ、モザイクをかける範囲が少し減る……かもしれない」
「嬉しいねえ…。こんなにお目出度い飾りが付く、と」
「踊り食いしたいらしいしね?」
松竹梅と水引つきでプレゼントする、と得意げな顔の会長さん。
「裸ってだけじゃ芸も無いしねえ、飾りをつければ笑いが取れる。ハーレイにはそうは言わないけどさ。君かぼくかが美味しく頂くための飾りなんだ、と言えば感激!」
「うんうん、注ぎ口の上に付くわけだしね!」
趣味がいいねえ、とソルジャー、ベタ褒め。でも本当に趣味がいいのでしょうか? 素っ裸な上に大事な部分に松竹梅の屠蘇飾りなんて、かなり悪趣味とか言いませんか…?
トントン拍子に決まった上に準備も整った踊り食いならぬ裸踊り。見てしまった後では食欲が失せてしまうかも、と私たちは夕食の焼肉を胃袋にたらふく詰め込みました。これで当分、食べられなくてもバテることだけは無いでしょう。
「「「御馳走様でしたー!」」」
美味しかったぁ! とは言い合ったものの、これから先が問題です。いそいそとお片付けをしている「そるじゃぁ・ぶるぅ」が役目を終えたら、強制的に連行で…。
「かみお~ん♪ そろそろお出掛けする?」
「そうだね、お盆と屠蘇飾りと…。うん、準備オッケー!」
会長さんが持ち物を指差し確認、ソルジャーも移動しやすい場所に移ったかと思うとサイオンの青い光がパァァッと溢れて、アッと言う間に。
「こんばんは、ハーレイ」
「うわぁっ!?」
リビングのソファで寛いでいらした教頭先生、滑り落ちそうになっておられます。それでも懸命に体勢を立て直し、座り直して。
「何の用だ? 今日も人数が多いようだが…」
「ブルーのことかな? そのブルーが色々と提案してくれて…。実は君の踊り食いってヤツをしてみたくって」
「は?」
ポカンと口を開ける教頭先生。いきなり踊り食いと言われた所でピンとくる筈が無いですし…。
「ほら、春の風物詩と言えばシロウオの踊り食いだろう? あれを食べに行こうかって話をしていた所にブルーが来ちゃって、同じ活きのいいのを食べるならハーレイだよ、って」
「………」
教頭先生の指が鼻の付け根を押さえました。早速鼻血の危機ですか! 会長さんもクスクスと。
「その様子だと、分かってくれたみたいだねえ? ブルーは君の大事な所を踊り食いで食べてもいいかと言っているわけ。ぼくにもオススメの食材らしくて、是非食べてみろと」
「そ、それは…。いや、しかし私はお前だけだと…」
ソルジャーの方をチラチラ見ながら、教頭先生は耳まで真っ赤。会長さんがクッと喉を鳴らして。
「味見くらいは許してあげたら? ぼくがそれを見て食べたくなるって可能性もあるし」
「…う、うむ…。そ、そうだな、味見くらいなら…」
「じゃあ、決まり! それでね、踊り食いのために君にプレゼントを買ってきたんだよ。踊り食いには裸でないといけないからねえ、大事な所はコレで隠す、と」
トランクスの色に合わせてみたよ、と会長さんが差し出した包みの中は言わずと知れたお盆のセット。リボンを解いて包装紙を剥がした教頭先生、ウッと仰け反っておられましたが…。
「よし! 私も男だ、裸踊りだかお盆揚げだか、踊り食いのためならやってみせよう」
教頭先生の決意表明に会長さんとソルジャーがパチパチと拍手し、私たちも促されて拍手喝采。裸踊りの覚悟を決めた教頭先生、まずはシャワーを浴びて来ることに。
「やはりマナーは大切だしな? ボディーソープの香りに好みはあるのか?」
「ぼくは特に」
適当にどうぞ、と会長さんが言えば、ソルジャーが。
「普段使いのヤツで充分! 本音を言えばさ、シャワー抜きでお願いしたいかも…。君の味が薄れてしまうからねえ…」
「…は、はあ…」
またまた鼻血の危機な教頭先生、鼻の付け根を指でググッと。けれどソルジャーは気にせずに。
「ぼくとしてはナマの君の味を楽しみたいんだけれども、ブルーの方は初心者だしね? 万一、味見をしたくなった時にシャワー抜きだとキツイしねえ…。とりあえず綺麗に洗って来てよ」
「…わ、分かりました…」
行って来ます、とバスルームに向かおうとした教頭先生に会長さんが。
「いけない、コレを忘れてた! 君の一番男らしい部分に結んで飾って欲しいんだけど」
「…これは?」
「屠蘇飾り! 注ぎ口はお目出度く飾りたいしね?」
「そ、注ぎ口…」
ますます鼻血な教頭先生、片手で鼻の付け根を押さえながらも空いた手で屠蘇飾りを受け取って…。其処へソルジャーが艶やかな笑みを湛えつつ。
「そう、上手く行ったら文字通り注ぎ口ってね! 君が大好きなブルーの中にさ、活きのいい君の熱いヤツをさ、もうたっぷりと注ぎ込んで…、って、鼻血かい?」
「…す、すびばせん……」
失礼します、は「ひつれいひまふ」としか聞こえませんでした。私たちに背中を向けた教頭先生、屠蘇飾りを手にして大股でリビングを出てゆき、バスルームへ。踊る前から鼻血決壊、あんな調子で裸踊りが出来るんでしょうか…?
暫く経ってバスローブ姿で戻ってこられた教頭先生は、股間の辺りを見下ろして。
「…そのぅ、些か……。間抜けな感じがするのだが……」
「何が?」
何処が、と会長さん。教頭先生は言いにくそうに。
「…お前がくれた屠蘇飾りだ。言われたとおりに結んではみたが、風呂場の鏡に映してみたら…」
「間抜けだって? 歴史ってヤツと深く関わる古典の教師の言葉とも思えないけどねえ…。屠蘇飾りは伝統と由緒あるお目出度い縁起物だよ? お正月もハズしたこの時期、君の注ぎ口を飾るためにだけ探して買うのはとっても大変だったんだけど…?」
「…す、すまん…! お前の心遣いを間抜けだなどと…」
本当にすまん、と謝りまくる教頭先生は屠蘇飾りが普通にデパートで買えたことなど御存知ないに違いありません。会長さんが苦労して買ったと思い込んだ先には感激あるのみ。
「お前が私のアレに敬意を表してくれたからには、その心意気に応えねばならんな」
「そうだよ。ぼくはともかく、ブルーがお目出度い気持ちで味見出来るよう、心をこめて選んだ屠蘇飾りだしね。松竹梅も付いているだろ、裸踊りは梅なんかよりも松でお願いしたいな」
「うむ! 松の上があるならそれを目指して頑張るとするか」
「上等、上等! それじゃ張り切っていってみよう! まずは脱いでよ」
会長さんに促された教頭先生はすっかりその気。バッとバスローブを脱ぎ捨てた下は見事なまでの真っ裸でしたが、股間に輝く屠蘇飾り。モザイクでサッパリ分からないものの、大切な部分に結び付けて飾ってあるものと思われます。でも…。
(((うぷぷぷぷぷ…)))
思念波にこそ乗らないものの、誰もが心で笑っているのが分かりました。褐色の肌と筋肉の隆起が逞しい立派な身体に取ってつけたように屠蘇飾り。おまけに松竹梅つきで…。
「おっと、ハーレイ! 最初から全開というのはマズイよ、それじゃチラリズムにならないし!」
「そ、そうだな、コレで隠すのだったな」
申し訳ない、と慌てて二枚のお盆で前を隠した教頭先生、俄かに羞恥心が戻ったらしく。
「………。お前とブルーはともかく、其処の連中も踊りを見るのか?」
「そうだけど? 今更赤くなってもねえ…。鈍いんじゃないの?」
思い切り全開にしていたくせに、と鼻先で笑う会長さん。しかし教頭先生の恥じらい精神、戻ったが最後、居座るようで。
「…こ、こんなに大勢いる所でだな、……ウッカリ見えてしまったら……」
「そのためにお盆が二枚もあるし! 指示のとおりに動いていればね、もう絶対に見えないから! たまに見えたらチラリズムってことで、ブルーは最高にときめくそうだし」
頑張っていこう! と乗せられた教頭先生、頬を染めつつお盆を持ってスタンバイ。いよいよ踊り食いという名の裸踊りの始まり、始まり~!
「赤、上げて! 白下げて!」
会長さんの号令に合わせて赤と白とのお盆が上下。私たちと「そるじゃぁ・ぶるぅ」、それにソルジャーは手拍子を打って盛り上げ役です。
「白下げて、白下げて、白上げないで赤上げて!」
「「「!!!」」」
教頭先生、赤と白のお盆を高々と掲げて万歳のポーズ。白は上げない筈ですが…?
「す、すまん…!」
大慌てで白のお盆で股間を隠す教頭先生ですけど、会長さんは。
「どういたしまして。ミスった時だけチラリと見えるのがいいってね。…そうだよね、ブルー?」
「それはもう! 実に美味しそうな感じを受けたよ、屠蘇飾り付きの注ぎ口!」
「…は、はあ…。どうも、お褒めにあずかりまして…」
恐縮です、と照れる教頭先生は嬉しそう。失敗すれば恥はかいてもチラリズムですし…。
「ふふ、チラリズムも塵と同じで積もれば山になるってね」
さあ、頑張ってブルーにアピール! と会長さんはブチ上げました。
「積もり積もって山にするのも一興だよ、うん」
「そうだよねえ…。ついでに文字通り山になるよう期待してるよ、ググンと育って食べ頃に!」
それでこそ味見のし甲斐がある、とソルジャーの舌が自分の唇をペロリ。
「ぼくが育ててあげてもいいけど、そこのブルーのハートを射抜くなら自分で育ててなんぼだよ」
「まあね。…ブルーを押しのけて食べたい気分になるかどうかは君次第!」
チラリズムを極めて努力あるのみ! と会長さん。
「どんどん言うから張り切って! 白上げないで赤下げて、赤下げて、赤下げないで白上げて!」
「うわぁ!」
またしても万歳をして股間全開の教頭先生、それから先も何回も…。そして。
「赤上げないで白上げて、白下げて、赤上げて、赤上げないで白上げて!」
赤上げないで白上げて。この状態でどう捉えるかが勝負ですけど、股間全開を防ぐためには赤のお盆は下げるもの。もちろん教頭先生は赤を上げたまま白のお盆も上げてしまって…。
「も、申し訳ない!」
バッとお盆を下げるよりも早くソルジャーがサッと前に出ました。
「ブルー、そろそろ味見していい? ハッキリ言ってぼくが限界! もう食べたい!」
そう叫ぶなり屠蘇飾りの辺りを鷲掴み。モザイクのせいで何が起こったかサッパリ分かりませんでしたけれど……。
「……結局、踊り食いも失敗したって?」
分かり切ってたことじゃないか、と勝ち誇っている会長さん。屠蘇飾りだけを纏った教頭先生が床に仰向けに倒れておられて、その脇でソルジャーがブツブツと。
「あの勢いならいけると思った! ハーレイだってノリノリだったし!」
「あくまで旗揚げゲームの方だろ、注ぎ口の方はどうだったんだか…」
「絶対いけてた! あの感じだったら食べられた!」
なのにどうしてこうなったのか、とソルジャーは深い溜息を。
「…なにも失神しなくても…。せっかくの味見のチャンスがパアに……」
こんな状態になっちゃってはねえ…、と嘆きまくっているソルジャーによると、教頭先生の大事な部分は屠蘇飾りが「もったいなさすぎる」姿と化しているのだとか。
「なんだっけ、松竹梅だっけ? コレを付けるとお目出度いんだよねえ、注ぎ口」
「あくまでお屠蘇の話だけれど?」
誰もハーレイの話はしていない、と会長さんが言いましたけれど、ソルジャーは。
「その辺はどうでもいいんだよ。お目出度い飾りなら貰っていいかな、ぼくのハーレイ用に一つ欲しいし」
「「「は?」」」
「注ぎ口をお目出度く演出するための飾りだろう? まさに異文化、たまには違うシチュエーションで楽しむ時間も悪くないしね」
是非欲しい、と真顔のソルジャーが屠蘇飾りをどう使う気なのかは怖くて訊けませんでした。会長さんの許可を貰っていそいそと外し、大喜びで消えてしまいましたが…。
「…なあ、あの飾りって…。何か効果があるのかよ?」
貰って帰っちまったぜ、とサム君が首を捻って、会長さんが。
「ブルーも趣味が悪いとしか…。踊り食いとか言い出すほどだし、最初から趣味は悪いけど」
ついでにハーレイも最低最悪、と会長さんは屠蘇飾りすらも失くしてしまった教頭先生をゲシッと蹴飛ばしました。
「何処の世界に惚れた相手に裸踊りを披露する馬鹿がいるんだか…。チラリズムどころか露出狂だろ、どう考えても普通に変だろ!」
「「「………」」」
誰が最初に言い出したんだ、と突っ込みたくても命が惜しい私たち。会長さんもソルジャーも、口車に乗せられた教頭先生も大いに変だと思います。グルメツアーが何処で化けたか、裸踊りで踊り食い。当分グルメは結構ですから、二度と騒ぎに巻き込まないで下さいです~!
愛の踊り食い・了
※いつもシャングリラ学園を御贔屓下さってありがとうございます。
教頭先生がする羽目になった、お盆を持っての裸踊り。しかも旗揚げゲーム風に。
大興奮のソルジャーでしたけど、結末は…。そうそう上手くはいきませんよね、お約束。
そしてシャングリラ学園番外編は来月、11月8日に連載開始から8周年を迎えます。
7周年記念の御挨拶を兼ねまして、11月は月に2回の更新です。
次回は 「第1月曜」 11月7日の更新となります、よろしくです~!
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こちらでの場外編、10月は、キノコ狩りのシーズン。山に出掛けてスッポンタケ探し?
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