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シャングリラ学園シリーズのアーカイブです。 ハレブル別館も併設しております。

週末はデート

※シャングリラ学園シリーズには本編があり、番外編はその続編です。
 バックナンバーはこちらの 「本編」 「番外編」 から御覧になれます。




新しい年が明け、初詣も済んで冬休み終了。優勝すると指名した先生に闇鍋を食べさせられるイベント、お雑煮大食い大会なども教頭先生を巻き込んで終わり、なべてこの世は事も無し。受験シーズンまでは平穏かな、と思っていた私たち特別生七人グループですが。
「「「えぇっ!?」」」
放課後に訪れた「そるじゃぁ・ぶるぅ」のお部屋で全員がビックリ仰天、目が点と言うか、何と言うべきか。
「…そ、それは冗談じゃなくて本当なのか?」
そうなのか、とキース君の掠れた声。洋梨入りのモンブランを食べかかっていた手もフォークを持ったままで止まっています。
「かみお~ん♪ ちゃんと電話が来たんだよ!」
「し、しかしだな…!」
如何なものか、と呻くキース君に、会長さんが。
「もちろん電話は代わったよ、ぼくが。でもってキッチリ釘を刺したけど?」
「だろうな、だったらその件はそれで終わりということか」
「さあ…?」
どうなんだろうねえ、と首を捻っている会長さん。
「なにしろ動機が動機だからさ…。きちんと手順を踏め、と言っておいたから踏んで来るかも」
「「「はあ?!」」」
「だから手順だよ、未成年者をデートに誘うならまずは保護者の承諾だ、ってね」
「未成年どころか幼児だろうが!」
キース君の怒声が炸裂、私たちも揃って「うん、うん」と。けれど会長さんはケロリとした顔で。
「いいんじゃないかな、ぶるぅは三百歳を余裕で超えているわけだしさ…。その辺の幼児とはちょっと違うよ、家事だって万能なんだから」
「それはそうですが…」
そうなんですが、とシロエ君。
「そもそも、どうしてぶるぅなんです?」
今までにそんな話は一度も…、と言いたい気持ちは誰もが同じ。会長さんは「それはねえ…」と足を組み直して勿体を付けて。
「代理だよ、代理」
「「「代理!?」」」
ますますもって謎な方向へ。いったい誰の代理になったら、そういう話に…?



デートに誘われた「そるじゃぁ・ぶるぅ」。昨夜、電話がかかってきたそうで、電話の向こうは教頭先生だったとか。なんでデートで、しかも代理って…。顔を見合わせた私たちですが、会長さんは「分からないかなあ?」と自分の顔を指差して。
「コレだよ、コレ」
「「「は?」」」
「同じ顔だというわけだってば、ぼくとぶるぅと!」
「「「えぇっ!?」」」
どの辺が、と叫びたい気持ちを私たちはグッと飲み込みました。「そるじゃぁ・ぶるぅ」と会長さんは似ていますけれど、それは大まかな部分だけ。六歳以上になることはない「そるじゃぁ・ぶるぅ」が仮に高校生まで育ったとしても、超絶美形になれるかどうか…。
「ああ、そういうのは分からないねえ…」
ぶるぅは育たないからね、と会長さん。
「おまけに、ぼくが小さかった頃の写真とかは何も残っていないしね? なにしろ家ごと島と一緒に吹っ飛んだから」
「「「………」」」
そうだった、と沈黙が落ちて、キース君が左手首の数珠レットの珠を一つ、二つと繰っています。心でお念仏を唱える時のキース君の癖で、つまりは只今、お念仏中。
会長さんと「そるじゃぁ・ぶるぅ」が育った故郷の島、アルタミラは火山の噴火で一夜にして海に沈んだ島。瞬間移動で逃げた会長さんと「そるじゃぁ・ぶるぅ」以外は誰も助からず、会長さんがお坊さんの道へ進んだ理由がソレ。
早い話が「そるじゃぁ・ぶるぅ」くらいの年頃の会長さんを知る人は誰もいなくて、写真も無し。実は瓜二つだったんです、という衝撃の事実が無いとは言えず…。
「まあ、双子ってほどに似てはいないと思うけどねえ?」
だけど弟程度には似てる、と会長さんは「そるじゃぁ・ぶるぅ」に「ねえ?」と声を。
「可愛い弟が出来て良かったわね、と言っていたよね、ぼくのママとか」
「うんっ! お隣の人とか、親戚の子なの? って訊いてくれたよ!」
だから似てるの、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
「それでね、ハーレイがデートに連れてってくれるの!」
「ぼくがオッケーすれば、だけどね」
予定は未定、と会長さんは言っていますが、「そるじゃぁ・ぶるぅ」はすっかりその気。教頭先生、どんな電話をしたんでしょう?



「えっと、えっとね…。ぼくが電話に出たんだけれど…」
いつも出てるし、と答える「そるじゃぁ・ぶるぅ」はとっても良い子。出前の注文なども自分で電話をかけてますから、もちろん電話に出られます。昨夜もいつも通りに受話器を。
「ハーレイって出てたし、用事かなあ、って」
「「「あー…」」」
教頭先生はシャングリラ号のキャプテンでもある重鎮です。電話番号は当然登録してあるでしょうし、電話が来たなら用事と思っても不思議ではなく。
「きっとブルーに用事だよね、って電話を取ってね、ブルーに代わるね、って言おうとしたら…」
「待てと慌てて叫んだらしいよ、あのスカタンは」
会長さんときたら、教頭先生をスカタン呼ばわり。「そるじゃぁ・ぶるぅ」が電話に出る前、「ハーレイだあ!」と声を上げたらしく、会長さんは逃げる用意をしていたとか。
「出掛けてますとか、もう寝ましたとか…。とにかく居留守さ、お風呂だとは絶対に言ってあげないけどね」
勝手に妄想されてたまるか、とプリプリと。そりゃそうでしょう、教頭先生の日頃の妄想は私たちだって知る所。会長さんがお風呂だと聞けば、きっとあれこれ妄想爆発。
「ね、君たちだってそう思うだろ? だから適当に理由をつけて…、と身構えてたのに、なんだか様子がおかしくってさ」
「だって、誘ってくれたんだもの…」
土曜日に遊びに行かないか、というのがデートへのお誘い、第一段階。「そるじゃぁ・ぶるぅ」は「わぁーい、みんなで?」と大喜びで返事をしたのに、「いや、二人でだ」と返って来て。
「それでね、御飯を食べに行こうって…。お茶もお菓子も御馳走するって!」
「ぶるぅが「えっ、何処で?」とか「何処行くの?」とか言い出したからさ、受話器を引っ手繰ったわけ。そして問い詰めたらデートのお誘い」
実に危ない、と会長さんはブツブツブツ。
「小さな子供を食事だ、おやつだ、って誘い出してね、連れて行こうっていうのは危険すぎだよ」
そういうのを世間では誘拐と呼ぶ、と言われましても。
「知り合いだったら違うだろうが!」
「さあ、どうだか…」
キース君の怒鳴り声に「ハーレイだしねえ…」と会長さんは両手を広げてお手上げのポーズ。誘拐は違うと思いますけど、会長さんに惚れてる人だと危ないのかな?



「なんでぶるぅを誘ったんだ、って訊いたんだけどさ…。ぼくは脈なしだから気分だけでも、って動機が不純すぎるんだよ!」
「気分だけなら全く問題ないと思うが」
ぶるぅが食事に出掛けるだけだ、とキース君。
「教頭先生の奢りで食事とおやつだ、傍目には微笑ましい光景としか映らんだろう」
「だよねえ、何処かへ遊びに行っても親戚の叔父さんと甥っ子とかさ」
変じゃないよ、とジョミー君も。
「そうでしょ、みんなもそう思うでしょ?」
それにとっても楽しそうなの、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
「ハーレイ、ぼくがシャングリラ号に乗った時には遊んでくれるし、デートも絶対、楽しいよ! だから行きたいと思ったのに…。ブルーが電話をガッチャン、って…」
「危ないと何度も言ってるだろう!」
相手はハーレイ、と会長さんが何度言っても、納得しないのが「そるじゃぁ・ぶるぅ」。誘拐と違ってデートなんだと、知らない大人について行くのとは違う、と残念そうで。
「ぼくはデートに行きたいのに…」
「手順を踏め、って言っておいたし、懲りずに来るとは思うけどねえ?」
だけど断る、と会長さんは素っ気なく。
「ぼくそっくりだからデートだなんて言い出す馬鹿にね、ぶるぅを貸したりしないから!」
「見張っていればいいんじゃないか?」
心配ならば、とキース君の意見。
「シールドに入って追いかけてもいいし、保護者だから、と少し離れて監視したっていいだろう。ぶるぅはデートに出掛けたいんだし、たまには自由に遊ばせてやれ」
「遊びとデートは違うから!」
「おんなじだもん!」
ブルーのケチ! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は頬っぺたをプウッと膨らませました。
「ぼくだってデート、してみたいもん! ブルーはいつもフィシスとデートをしてるんだもん!」
「ぶるぅ、デートは子供がするものじゃなくて…」
「ハーレイ、お子様コースでお出掛けしようって言ってたもん!」
絶対、行きたい! と譲らないお子様、「そるじゃぁ・ぶるぅ」。料理上手の「そるじゃぁ・ぶるぅ」が出掛けちゃったら、私たちは外食になってしまいますけど…。外食を兼ねて監視してれば特に問題なさそうな気も…?



デートに行きたい「そるじゃぁ・ぶるぅ」と、断固反対の会長さんと。私たちは日頃お世話になっている「そるじゃぁ・ぶるぅ」の希望を叶えてあげたい立場で、そのためならば外食も監視も受けて立とう、と思うわけで。
「あんた、ぶるぅが遊べるチャンスを潰してどうする」
デートだと思うから間違えるのだ、とキース君が真っ向勝負を挑みました。
「教頭先生がデートなのだと仰っても、だ。ぶるぅは子供だし、遊びにしかならん」
「…それはそうかもしれないけれど…」
「ならば遊びに行かせてやれ! 俺は喜んで監視係を引き受ける!」
お前たちもだよな、と問われて頷く私たち。本物のデートの監視は困りますけど、遊びだったら問題なし。ましてや「そるじゃあ・ぶるぅ」はお子様、行き先も知れているでしょう。
「ぼくも大いに賛成だねえ…」
行かせてあげて、と背後で声が。
「「「!!?」」」
振り返った先に優雅に翻る紫のマント。空間を超えて来たソルジャーはスタスタと部屋を横切り、空いていたソファに腰掛けて。
「ぶるぅ、ぼくにもモンブラン!」
「かみお~ん♪ それと紅茶だね!」
援軍到着に「そるじゃぁ・ぶるぅ」は大喜びで飛び跳ねて行って、ソルジャーのためのケーキのお皿には小さなマカロンが添えられるという歓待ぶり。
「あのね、マカロン、試作品なの! 味見にどうぞ!」
「嬉しいねえ…。ぼくは特別扱いなんだ?」
「うんっ! ブルーならブルーに勝てそうだもの!」
ホントにデートに行きたいんだもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の瞳がキラキラ。試作品のマカロンとやらは美味しいに違いありません。数が少ないから私たちには出なかっただけで…。
ソルジャーはマカロンを頬張り、「ピスタチオ?」とニッコリと。
「そう! ピスタチオクリームたっぷりなの!」
「試作品を御馳走になったからには、ぼくからも御礼をしないとねえ…」
美味しかったしね、と微笑むソルジャー。
「というわけでね、ぼくからの御礼。ブルー、デートを許可したまえ」
ぼくも監視を手伝うから、と頼もしい言葉。普段は何かとトラブルメーカー、迷惑三昧のソルジャーですけど、こういう時には最強の味方になるんですねえ!



「こっちのハーレイが、ぶるぅとデート。実に微笑ましい光景だよ、うん」
何の問題も無いじゃないか、とソルジャーは私たちと同意見。
「君と同じ顔だと言っても、ぶるぅは小さな子供だしねえ? 知り合いなんだから誘拐も無いし」
「だけど、相手はハーレイなんだよ!」
頭の中でどんな妄想が爆発するか…、と会長さん。
「ぶるぅとデートで盛り上がっちゃって、ぼくのつもりでキスしちゃうとかさ!」
「…そこまで酷くはないと思うけどねえ、こっちのハーレイ…」
「君子危うきに近寄らずだよ!」
デートしなければ危険も無いのだ、と会長さんは一歩も引かず。ソルジャー相手に互角の言い争いを続けましたが、ソルジャーの方もマカロンの御礼とばかりに奮闘を。そして…。
「分かった。要は、ぶるぅがハーレイと一対一なのが心配なんだね?」
「そうだけど…。ぼくが一緒に行くとなったら、それこそハーレイの思う壺だよ!」
それくらいなら全員で行く、と会長さんの得意技。自分一人だと誘い出しておいてゾロゾロとお供がついていたことは過去に何度もあった悪戯。「そるじゃぁ・ぶるぅ」には悪いですけど、それでもいいかな、と思った所へソルジャーが。
「君の代理を増やせば解決するんじゃないかい?」
「「「はあ?」」」
会長さんの代理が「そるじゃぁ・ぶるぅ」で、教頭先生がデートに誘って来た相手。更に代理を増やすだなんてどうやって…、と派手に飛び交う『?』マーク。
「き、君はまさか…」
「ぼくが行こうって言うんじゃないよ?」
それじゃぶるぅが気の毒すぎる、と返すソルジャー。
「君そっくりのぼくが行ったら、こっちのハーレイ、ぼくに夢中になっちゃうからね? ぶるぅが忘れ去られてしまうか、希望のコースを外れてしまうか…。どっちにしたって気の毒だってば」
「だったら、誰が代理に立つわけ?」
「決まっているだろ、ぶるぅだよ!」
「「「ぶるぅ!?」」」
ゲッと仰け反る私たち。「ぶるぅ」と言えばソルジャーの世界のシャングリラ号に住む、「そるじゃぁ・ぶるぅ」のそっくりさん。大食漢の悪戯小僧で私たちも散々な目に遭って来ましたけど、その「ぶるぅ」をデートの面子に追加すると…?



「…ぶ、ぶるぅをデートに…」
会長さんの声が震えましたが、ソルジャーは「名案だろ?」と極上の笑顔。
「両手に花って言葉もあるから、両手にぶるぅ! ぶるぅも二人は悪くないよね?」
「んとんと…。ぶるぅもデートに来てくれるの?」
「ぶるぅが呼んで欲しかったらね」
「行くーーーっ!」
ぶるぅも一緒にデートするんだ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は大歓声。悪戯小僧の「ぶるぅ」とはいえ、「そるじゃぁ・ぶるぅ」とは大の仲良し、遊び友達。
「ぶるぅも行くなら凄く楽しみ! デート、行きたいーーーっ!」
「ほらね、ぶるぅも喜んでるし! ぶるぅが二人で、それとハーレイ。これで解決!」
ぼくのぶるぅはしっかりしてる、とソルジャーの言。
「君が心配する妄想とやらも、ぶるぅに任せておけば安心! ぶるぅは大人の時間の覗きで鍛えて心得もあるし、こっちのハーレイが暴走したって上手く躱すよ」
「そ、そういう点では頼もしいけど…」
でも、と会長さんは難しい顔。
「ハーレイがそれをオッケーするかな、ぶるぅが二人って」
「オッケーしなけりゃデートはチャラだし、君の最初の狙い通りに御破算だけど?」
「言われてみれば…」
デートを潰すか、ぶるぅを二人に増やすかなのか、と会長さん。
「なるほどねえ…。それならデートが実現したって安心かもねえ、ぶるぅつきなら」
「そうだろう? ぼくの方のぶるぅもデートと聞いたら喜ぶだろうし、こっちのぶるぅと遊べるし…。その方向で話を進めることがお勧め」
ハーレイが手順を踏んで来たなら提案すべし、とソルジャーは会長さんの背中をバンッ! と。
「どんな手順か知らないけれども、今度の土曜日にデートなんだよね?」
「そうだけど…。ハーレイは懲りずに頑張ってるかと」
「どういう手順?」
「店の予約とか、下調べとか…。人数が増えたら増えたでサッと対応してくれなくちゃ」
ぶるぅが二人なら二人分、と会長さんはソルジャーの案に乗っかりました。デートに行かせて貰えそうだ、ということで「そるじゃぁ・ぶるぅ」は御機嫌です。ソルジャーのお皿にマカロンの追加。試作品、色々あったんですねえ、ソルジャーがちょっと羨ましいかも…。



その日の夜。「そるじゃぁ・ぶるぅ」のお部屋で会長さんやソルジャーたちに「さよなら」をして、家で夕食を食べた私たちの所へ思念で連絡が届きました。
『もしもーし! みんな、部屋かな?』
会長さんの思念波です。私はちょうど部屋に居ましたし、他のみんなも。キース君だけが本堂の戸締りに出掛けていたようですけど、「すぐに戻る」という返事。
『それなら中継、オッケーだよね?』
『『『中継?』』』
『ハーレイが電話をかけて来たから、手順を踏めって家に呼んだわけ!』
これから来るんだ、と会長さん。デートの申し込みに家まで来いとは凄すぎですけど、やりかねないな、という気もします。教頭先生が到着なさったら中継開始というわけですか…。
『幸か不幸かブルーがいるしね、楽勝でみんなに生中継!』
『そう! SD体制の世界で場数を踏んだぼくに、ドンとお任せ!』
部屋で暫くお待ち下さい、とソルジャーからのご案内。此処がいいな、と思う辺りを眺めていれば中継画面が出るそうです。ベッドの向こうの壁がいいかな、と椅子に座って待っていると…。



「かみお~ん♪ いらっしゃい!」
玄関へ跳ねてゆく「そるじゃぁ・ぶるぅ」の可愛い姿が部屋の壁にパッと出現しました。画質も音質も極めて良好、流石はソルジャー。画面に教頭先生も現れ、舞台はお馴染みのリビングへと。
「頼む、是非ともぶるぅとデートに行かせて欲しいのだが…」
このとおりだ、と頭を下げる教頭先生。
「手順を踏めということだったし、昼食は店を予約した。午前中は私の車でドライブをしてだ、昼食の後はぶるぅの行きたい所へ行こうと思っている」
「ふうん…? 何処の店を予約したんだい?」
つまらない所じゃないだろうね、と会長さんが訊くと、教頭先生は自信たっぷりに。
「最近評判の店なのだが…。郊外の店で、地元の野菜をふんだんに取り入れたコース料理が自慢らしいぞ」
「ああ、あそこ…。ぶるぅ、今月はまだ行ってないよね、良かったね」
「同じ料理だと寂しいもんね!」
わぁーい! と喜ぶ「そるじゃぁ・ぶるぅ」ですが、会長さんは冷たい口調で。
「良かったねえ、ハーレイ、重ならなくて。…ぼくもぶるぅも評判の店には行きたい方でね、大抵の所は出掛けてるってね。そういう辺りに気が回らないとは残念だねえ…」
「…そ、そうか…。些か配慮が足りなかったか」
「君には全く期待してないし、夢も見てない。つまらない店ならデートの話も無かったことに、と思ったけれども、辛うじて合格といったトコかな」
「で、では…!」
デートを許してくれるのか、と教頭先生が言った所で。
「せっかくだからね、両手に花っていうのはどうだい?」
「両手に花?」
「ぶるぅそっくりの顔がもう一人、ってね。店の予約を増やせるんならね」
「もちろんだ!」
教頭先生は携帯端末を取り出し、店の番号をチェックして。
「大人をもう一人追加だな?」
「大人?」
「お前の分を増やすんだろう?」
実に素晴らしい両手に花だ、と大感激の教頭先生。まあ、普通はこういう勘違いになるんでしょうねえ、会長さんが狙えないから「そるじゃぁ・ぶるぅ」とデートを思い付いたんですしね?



教頭先生は店に電話するべく操作をし始めましたが、「ちょっと待った!」と会長さん。
「ぼくが行くとは言っていないよ、そこを間違えないように!」
「…お前では…ない……?」
はて、と首を傾げた教頭先生ですが、リビングには会長さんのそっくりさんのソルジャーの姿もあるわけで。ポンと手を打ち、「そうか、あっちか」と納得した様子。ソルジャーに微笑み掛けて、「よろしくお願いします」と一礼。
「ありがとうございます。私とデートをして下さるそうで…」
「どういたしまして」
お安い御用、とソルジャーは気さくな表情で。
「こちらこそよろしくお願いするよ。大人一名でかまわないけど、椅子は子供用で」
「は?」
「食べる量なら大人並みだけど、身体は小さな子供ってね! ぶるぅそっくり!」
悪戯小僧だけど頑張って、と言われた教頭先生の口がポカンと。
「…ま、まさか…。まさか両手に花というのは…」
「「ぶるぅだけど?」」
見事にハモッた会長さんとソルジャーの声。教頭先生はウッと仰け反り、「ぶ、ぶるぅ…」とタラリ冷汗。けれども会長さんは「何かマズイわけ?」と赤い瞳でまじまじと。
「両手に花でオッケーしたんじゃないのかい?」
「そ、それは…」
「ぼくもあれこれ考えたんだよ、ぶるぅ一人じゃ心配だしね? そしたらブルーがぶるぅを貸してくれるって言うから、そういうことなら、って許可を出そうと思ったんだよ」
ぶるぅが来るとマズイと言うならデートの話は無かったことに…、と会長さん。
「話はこれでおしまいってね。残念だったね、ぶるぅは行きたがっていたのにねえ…」
「いや、終わらせん!」
ぶるぅつきでもこの際、デートだ! と教頭先生はマッハの速さで立ち直りました。店に電話して子供用の席と大人用の料理をしっかりと追加。元々、「そるじゃぁ・ぶるぅ」用がそういう予約だったらしくて話はスムーズに通ったようです。
「よし、これで予約は完了だ。最近は大人用の料理を食べたがる子供も多いからな」
「ご苦労様。仕方ない、デートを許可しよう」
土曜日はちゃんと車で迎えに来るように、と会長さんが注文をつけて、教頭先生はペコペコとお辞儀しながらの御退場。この週末は教頭先生がデートなんですか、そうですか…。



ソルジャーの生中継のお蔭で分かった顛末。翌日の放課後、「そるじゃぁ・ぶるぅ」のお部屋に行くと、お部屋の持ち主はニコニコ顔で。
「あのね、あのね! 土曜日はハーレイとデートに行くから、御飯は作っておくからね~!」
「「「えっ?」」」
「お昼御飯、温めるだけにしておくから! ちゃんとブルーに言っとくから!」
食べに来てね、とは健気すぎです。たまのお出掛けの間くらいは外食で充分と思ってたのに…。
「いいんだってば、ブルーも来るから!」
「「「は?」」」
「ぶるぅと一緒にブルーも来るの!」
そしてお家でお留守番なの、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。なんとソルジャーまで来る予定だとはビックリですけど、考えてみれば「ぶるぅ」の保護者。「ぶるぅ」がしっかりした子供でなければ、それこそ会長さんが言っていたように監視に行っても可笑しくはなくて…。
「そうなんだよねえ、ブルーも気になるらしいしね?」
だからぼくたちと一緒に家から監視、と会長さん。
「もしもハーレイが不埒なことをするようだったら、デートは中断! 即、殴り込む!」
そして二人のぶるぅを連れ帰るのだ、と会長さんはグッと拳を握りました。
「いくらぶるぅがしっかり者でも、相手は妄想ハーレイだしねえ? こっちのぶるぅは良い子すぎて簡単に丸め込まれてしまいそうだし、もう色々と心配で…」
「ぼく、ぶるぅも一緒だから大丈夫だよ!」
「ダメダメ、子供は大人にコロリと騙されるんだよ、どんなに賢い子供でもね」
用心に越したことはない、と会長さんは「そるじゃぁ・ぶるぅ」に。
「イカのお寿司という言葉もあるから、土曜日はちゃんと気を付ける!」
「…イカのお寿司?」
「一番最初に「知らない人に」とつくんだけどねえ、ついて行かない、車に乗らない、大声を出す、すぐに逃げる、何かあったら知らせる、というのを覚えさせる言葉!」
子供のためのお約束だよ、と紙に書き出した会長さんは「そるじゃぁ・ぶるぅ」に復唱させて。
「ハーレイとのデートはついて行く上に、車に乗るしね? イカのお寿司で気を付けないと」
大声を出してすぐ逃げるんだよ、という教え。それに「知らせる」と来ましたけれども、デートの相手は教頭先生。おまけに「ぶるぅ」も来るんですから、イカのお寿司の出番は無いんじゃないんですかねえ?



訪れた運命の土曜日の朝。私たちはバス停で集合してから会長さんの家へと向かいました。管理人さんにマンションの入口を開けて貰って、エレベーターで最上階へ。玄関脇のチャイムを鳴らすとドアがガチャリと中から開いて。
「かみお~ん♪ いらっしゃい!」
今日はゆっくりしていってね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」のお出迎え。お菓子や食事の用意はしっかり出来ているそうで、リビングに行けばソルジャーと「ぶるぅ」も到着済み。
「やあ、おはよう。ついに今日だねえ…」
「かみお~ん♪ ぼく、初デート~!」
地球でデートだあ! と「ぶるぅ」はワクワク、「そるじゃぁ・ぶるぅ」と手を取り合って踊り始めたり、飛び跳ねたり。今の所は悪戯の兆候はありません。間もなく教頭先生が迎えに来られて、二人のぶるぅはお揃いの服で元気に出発して行きました。
「「「行ってらっしゃ~い!」」」
「「行ってきまぁ~す!」」
玄関先からエレベーターに乗って行くのを見送り、会長さんが大きく手を振って。
「いいかい、イカのお寿司だよーーーっ!?」
「分かってるーーーっ!」
大丈夫! と胸を張って「そるじゃぁ・ぶるぅ」はお出掛けしたのですけど。



「…イカのお寿司って何なんだい?」
ソルジャーがリビングで尋ねました。会長さんは「そるじゃぁ・ぶるぅ」が作っておいてくれたティラミスを取り分けている最中でしたが、昨日と同じ説明を。ついて行かない、乗らない、エトセトラ。
「そういうことかあ…。ぶるぅが「なあに?」って訊いて来たから」
ちょっと返事を…、と言葉が途切れて「よし!」と一言。
「ぶるぅもお友達に訊けばいいのにねえ…。わざわざぼくに訊かなくっても」
「空気を読んでくれてるんだろ、デートの話題じゃないっぽい、と」
「ぶるぅに限って、それだけは無いね」
絶対に無い、とソルジャー、断言。
「面白そうな言葉だと思って訊いて来たんだよ、ネタになるかと」
「「「ネタ!?」」」
「そう、ネタ。ぶるぅにとっては、大切なものは食事と悪戯!」
そのためのネタを仕入れに常にアンテナを立てているのだ、と言われて真っ青。イカのお寿司が悪用されなきゃいいんですけど…。
「どうなるのかな? …ぼくにもぶるぅの悪戯心は読めないんだよ」
読めていたなら悪戯小僧になっていない、と怖すぎる答え。ソルジャーでさえも悪戯の中身は予測不可能、それゆえの悪戯小僧なのだ、と聞いて全員がブルブルです。
「きょ、教頭先生、大丈夫かな…?」
ジョミー君が窓の外に目をやり、サム君が。
「昼飯は絶対食いてえだろうし、そこまでは大人しくするとは思うけどよ…」
「食べ終わったら何が起こるか分からないのか…」
おまけにイカのお寿司なのか、とキース君が額を押さえています。
「行かない、乗らない…。それじゃデートにならないわよ?」
スウェナちゃんの言葉に見えた光明。デートは行くもの、車も乗って出掛けるもの。大丈夫かも、という希望の光が見えてきました。昼食の後は「そるじゃぁ・ぶるぅ」と「ぶるぅ」の行きたい所へお出掛けですから、イカのお寿司じゃ駄目ですよねえ…?



二人のぶるぅはドライブを楽しみ、道の駅とかに寄って貰っては冬でもアイス。そういえばアイスが好きだったっけ、と微笑ましくなる姿を会長さんとソルジャーが見せてくれました。教頭先生も御機嫌でドライブ、既に妄想モードだとか。
「ぶるぅが増殖しちゃったけどねえ、都合よく、ぼくが二人のつもりさ」
「らしいね、実に逞しいねえ…」
妄想力、とソルジャーも半ば呆れていたり。
「ぼくたちとぶるぅたちとじゃ見た目が全然違うんだけどね?」
「そこを気にせず当たって砕けろがハーレイなんだよ、でなきゃデートに誘いはしないよ」
気分だけでも本物の方とデートなのだ、と会長さん。
「しかも二人もいるからねえ? 美味しい眺めで、運転してても上機嫌ってね」
本当に馬鹿じゃなかろうか、と会長さんは言いたい放題ですけど、教頭先生が喜んでおられるのであれば無問題。会長さんには実害が無くて、「そるじゃぁ・ぶるぅ」と「ぶるぅ」は満足、教頭先生も大満足で全てが丸く収まるような…。
「まあね。これでハーレイが嬉しいんだったら、今後はこの手に限るかな」
「ダメダメ、いつかは君と結婚して貰わなきゃ! そのためにもデートで修行を積んで!」
本物の君とデートが出来るスキルを身に付けて貰おう、とソルジャー、力説。
「今日はとりあえず初回ってことで、ありがちなコースなんだけど…。今後は色々とバリエーションを! 本物の君でも行ってみたいと夢見るようなデートコースを!」
「有り得ないから!」
ぼくにそういう趣味は無いから、と会長さんは吐き捨てるように。
「行きたかったら君が行けばいいだろ、ハーレイの車でデートにドライブ!」
「…かまわないわけ? ぼくだとトコトン、行くかもだけど?」
「何処へ?」
「デートで必ず行くべき所!」
うんとゴージャスなのが好みだ、とソルジャーは胸を張りました。
「こっちのノルディに教えて貰って、ぼくのハーレイとあちこち出掛けてみたけれど…。やっぱりゴージャスな部屋がいいねえ、如何にもなホテルの部屋じゃなくって、ちゃんとしたホテル」
「「「ホテル!?」」」
「デートの締めにはホテルなんだよ、ノルディとだったらホテルで食事で終わりだけどね?」
部屋までは行ってあげないのだ、と威張り返っているソルジャー。会長さんは「最低だし!」と頭を抱えて、大却下。ソルジャーと教頭先生のデート、実現しそうにないですねえ…。



そうこうする内に、お昼時。私たちは「そるじゃぁ・ぶるぅ」が作って行ってくれたビーフストロガノフを温め直して、ピラフも添えてのお昼御飯で、教頭先生と二人のぶるぅは郊外のレストランでの豪華なコース料理です。
「いいねえ、あっちはリッチな食事で…」
ぼくのハーレイと今度出掛けよう、とサイオンで覗き見中のソルジャーが呟き、会長さんが。
「それならディナーがお勧めだよ。ハーレイはケチってランチだけれども、ディナーはランチよりも凝っているから」
「そうなんだ? だったらディナーで、ついでにホテルに泊まるのもいいね」
最近泊まりに来ていないから、とソルジャーは乗り気。「ぶるぅ」にシャングリラの番をさせておいて、キャプテンと二人でこっちの世界にお泊まりコースが定番だとは聞きますけれど…。
「そりゃあ、ディナーを食べたらホテル! お泊まりが必須!」
そうでなくてもデートはお泊まり、とブチ上げているソルジャー、何度「ぶるぅ」を放置で出掛けたのでしょう?
「えっ、ぶるぅ? それはもう、数え切れないほどで…」
だからぶるぅも知っているのだ、と大威張り。
「デートに行くならホテルでお泊まり! それをしないでどうすると!」
「ちょ、ちょっと待って!」
待って、と会長さんが遮りました。
「デートにはホテルがセットだって? それがぶるぅの常識だって?」
「常識だとまでは教えていないよ、ノルディの場合は除外だからね。ノルディはあくまでディナー止まりで、ホテルでお泊まりはハーレイ限定!」
ハーレイとのデートにはホテルが絶対欠かせないのだ、という台詞に嫌な予感が。二人のぶるぅとデートに出掛けた教頭先生、昼食の後は二人の行きたい所へ出掛けると言っていませんでしたか…?
「ま、まさか…」
「昼御飯の後って、まさかホテルに…」
ぶるぅが言い出さないだろうな、と顔を見合わせてみたものの。
「真昼間なんだし、大丈夫じゃねえか?」
「夕方には帰ると聞いてますしね」
大丈夫だな、とサム君とシロエ君の言葉で胸を撫で下ろしたのに。
「ラブホテルだと御休憩ってコトもあるしね?」
普通のホテルもデイユースのプランがあったりするね、とソルジャーの笑顔。このソルジャーと暮らしてる「ぶるぅ」、もしかしてそれが常識ですか!?



それから間もなく、昼食を終えた教頭先生たちはレストランの駐車場を出た模様。楽しくドライブを続けているようで、二人のぶるぅを乗せた車は郊外を走っているそうですけど…。
『いいんじゃないかな?』
ちょっと下見に行ってくれる? とソルジャーが妙な思念を紡ぎました。
「「「下見?」」」
「うん。ぶるぅが連絡して来たんだけど、良さそうな感じのラブホテルがね」
「「「ラブホテル!?」」」
「そうは見えないホテルなんだよ、ああいうタイプはハズレが無いから」
これは今までのぼくの経験、と得意げな顔のソルジャーですけど、下見って…。まさか教頭先生の車で、ドライブついでにラブホテルの下見!?
「らしいよ、この先を右に曲がればホテルへ真っ直ぐ、左だったら普通にドライブ、って言って来たから右へ行けと」
「その道、ホテルで行き止まりだったりしないだろうね!?」
会長さんの問いに、ソルジャーは「さあ…?」と。
「ぶるぅは何も言わなかったし…。あ、行き止まりなのか」
思念で追いかけたらしいソルジャー、アッサリと。
「ついでに、もうすぐ差し掛かる集落が最後に人家のある所だね。…えっ?」
「「「は?」」」
「いや、ぶるぅが窓を開けてるな、と…」
この寒いのに、と肩を震わせてみせるソルジャー。走行中の車の周りは雪もちらついているらしいです。そんな所で窓なんか開けてどうするのだろう、と不思議そうですが…。



『たーすーけーてーーーーっ!!!』
いきなり部屋を貫いた思念。何事だ、と思う間もなく、思念は二人分へと増殖。
『たーすーけーてーーーっ!!!』
『とーめーてーーーっ!!!』
誰か助けて、止めて、と響き渡る思念は「ぶるぅ」と「そるじゃぁ・ぶるぅ」でした。慌てて会長さんが出した中継画面には、全開になった車の窓から大声で叫ぶお子様が二人。
「「「…い、イカのお寿司…」」」
ヤバイ、と誰もが気付きましたが、叫んでいる「そるじゃぁ・ぶるぅ」は「ぶるぅ」と遊んでいるつもり。助けてごっこで、止めてごっこ。車の行き先に何があるのか知りませんから、あくまでお遊び、本気で助けてと言ってはいなくて満面の笑み。
ところが反対側の窓から叫ぶ「ぶるぅ」は嘘泣きと言うか、作った恐怖の表情と言うか。この世の終わりだと言わんばかりの形相で叫び、それに気付いた集落の人がバタバタと家へ駆け込んでゆきます。地元の人なら道の行き先に何があるかを知っているわけで…。
「「「きょ、教頭先生…」」」
通報されてしまったことは恐らく間違いないでしょう。しかもこの先、行き止まり。ラブホテルに着いて愕然としている間にパトカーや白バイがやって来た上、悪戯小僧な「ぶるぅ」がイカのお寿司を実行するという悪夢の展開。
「…き、君は…。シャングリラ学園の教頭を前科持ちの犯罪者にしたいわけ!?」
会長さんが怒鳴り、ソルジャーが。
「そ、そこまでは…! ごめん、なんとかフォローはするから!」
情報操作も記憶操作も頑張ってさせて貰うから、と叫ぶ一方、「ぶるぅ」にラブホテルの下見はするよう抜け目なく指示を。あの「ぶるぅ」ならば、警察官が山ほどいようがチョイと誤魔化して瞬間移動で下見にお出掛け出来るでしょうけど…。
「あっ、パトカー…」
来た、と中継画面を指差した人は誰だったのか。白バイとパトカーが凄い勢いで教頭先生が通って行った道を走り抜けて行き、教頭先生はラブホテルの駐車場で車をターンさせている真っ最中。二人の「ぶるぅ」はまだ叫んでます。
「「「現行犯…」」」
とりあえず逮捕劇までは観察するか、と開き直った私たち。なかなか見られるものじゃないですし、ソルジャーが後の始末をしてくれますし…。教頭先生ごめんなさいです、ちょっと見物、手錠とか見せて下さいね~!




           週末はデート・了

※いつもシャングリラ学園を御贔屓下さってありがとうございます。
 教頭先生が「気分だけでも」と申し込んだデートが、とんでもないことに。
 現行犯逮捕な結末ですけど、よく考えたら過去にも色々ヤバい目に遭っているかもです。
 使えないwindows10 は、大型アップデートを何とか乗り切りました、ホッと一息。
 次回は 「第3月曜」 6月18日の更新となります、よろしくです~! 

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 こちらでの場外編、5月は、お坊さんの世界の掟が話題になってますけど…。
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