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シャングリラ学園シリーズのアーカイブです。 ハレブル別館も併設しております。

売りたい下着

※シャングリラ学園シリーズには本編があり、番外編はその続編です。
 バックナンバーはこちらの 「本編」 「番外編」 から御覧になれます。




春うららかな今日この頃。ソルジャー夫妻と「ぶるぅ」を交えてのお花見三昧も、シャングリラ学園の新年度の行事も一段落して、今日は平和な土曜日です。会長さんの家でのんびり、場合によっては何処かへ出掛けてお花見も、といった感じで朝からダラダラ。
桜を見るなら、もうかなり北の方へ行かないと無理ですが…。それでも瞬間移動があるだけに、行くとなったらパッとお出掛け。桜だ、おやつだ、と話に花が咲いている中で。
「…そういえば、また馬鹿が捕まってたな…」
まだいるんだな、とキース君。
「馬鹿って何だよ?」
俺は知らねえぜ、とサム君が訊くと。
「今朝の新聞にチラッと載ってただけだからなあ、気付かなかったかもしれないが…」
大昔に流行ったタイプのヤツで、と嘆かわしそうに。
「女子中生だか、女子高生だかの下着を買った馬鹿がお縄になった」
「「「あー…」」」
分かった、と頷く私たち。その手の犯罪で捕まる馬鹿がまだいたんですか。…って言うより、今の時代も下着を売ろうって人がいますか、なんだってそんなの売るんだか…。
「なんでって…。そりゃあ、手軽に儲かるからで」
それしかないだろ、と会長さん。
「バイトするより早いからねえ、おまけに稼ぎの方もボロイし」
「…そういうもの?」
下着だよ、とジョミー君が訝りましたが、会長さんは。
「君たちには多分、分からないね。もっとも、ぼくだって買おうって神経は謎だけどさ」
女性には不自由していないし…、と出ました、シャングリラ・ジゴロ・ブルーな発言。
「女子高生の下着だったら、買わなくっても…。ううん、ぼくが買うのは新品の方で!」
そして贈るのが生き甲斐なのだ、とアヤシイ発言。
「これを着けたらどんな感じかな、と選ぶ時の楽しさがまた格別でねえ…!」
「あんたは黙って捕まっていろ!」
キース君が突っ込みましたが、会長さんは意にも介さずに。
「捕まるわけないだろ、自分の恋人を通報する女性なんかは有り得ないしね!」
紳士的に扱っていさえすれば、と言われれば、そう。じゃあ、キース君が言う捕まった馬鹿は…。
「ん? ああいうのはねえ、モテない上に欲求不満も溜まってます、って大馬鹿者だよ」
下着を贈る相手もいなければ、着けて見せても貰えないのだ、と何処ぞの馬鹿をバッサリと。会長さんほどモテていたなら、モテない男性の気持ちなんぞは鼻で笑うようなモノなんでしょうね…。



「まあね。モテない方が悪いんだよ、うん」
そういう馬鹿なら心当たりが無いこともない、と会長さん。
「あの馬鹿者が未だに捕まらないのは、ターゲットが限定されてるからだね」
「「「は?」」」
何処の馬鹿だ、と首を傾げた私たちですが。
「分からないかな、あまりにも身近すぎるかな? 学校に行けばもれなく生息してるけど?」
「「「学校?」」」
「そう! シャングリラ学園教頭、ウィリアム・ハーレイ!」
あれこそ究極の馬鹿というヤツで…、と会長さんは遠慮なく。
「まるでモテないくせに、諦めの方も悪くって…。ぼくを追い掛け続けて三百年以上、普通だったら何処かで捕まりそうだけど…」
「あんた、何度もそういう危機をお見舞いしてるだろうが!」
それこそ逮捕スレスレの…、とキース君から鋭い指摘。けれども、会長さんは「そうだったかなあ?」と涼しい顔で。
「少なくとも下着関連で通報したことはないよ、そもそも下着を売らないからね」
あんなヤツに売るような下着は持っていない、と冷たい台詞。
「ハーレイの方では勝手に買ったりしているけどさ…。ぼくに似合うかも、と買ってることもあるんだけどさ…」
普段は駄目だね、と一刀両断。
「モテ期に入れば買い漁ってることも珍しくない。そして一方的に贈って来るけど、普段はヘタレが先に立ってさ…。ガウンとかを買うのが限界だってね!」
それでも充分迷惑だけど…、とブツブツと。
「ぼくに似合うと思い込んだら、即、お買い上げ! コレクションは増える一方だしさ…」
「それを横から掠めて行くのが例の馬鹿だな」
誰とは言わんが、とキース君。
「そう、あの馬鹿! どういうわけだか、あの手のヤツが好きだからねえ…」
なんだかんだと貰うチャンスを狙っているね、と会長さん。
「相当な数をゲットしたんじゃないのかな? ガウンとかをさ」
「…だろうね、付き合い、長いもんね…」
それにしょっちゅうやって来るし、とジョミー君が大きな溜息。
「下着だってさ、チャンスがあったら貰うんだよ、きっと」
「貰うだろうねえ、ブルーならね」
どんな悪趣味な下着だろうが、と会長さんも同意でした。あの馬鹿、すなわち何処かのソルジャーのこと。教頭先生のコレクションから色々貰っていますよね?



何かと言えば教頭先生が集めたガウンとかを横取りしたがるのがソルジャー。貰うの専門、売る方では決してありません。ソルジャーが教頭先生に売り付けるものは、もっと怪しさ満載のもの。妙な写真だとか、もっとアヤシイものだとか…。
「そうだね、ブルーは下着は売りそうにないね」
もっと直接的に毟るね、と会長さんが頷いた所でユラリと部屋の空気が揺れて。
「こんにちはーっ!」
遊びに来たよ、と紫のマントのソルジャーが。
「ぶるぅ、ぼくにもおやつはあるかな?」
「かみお~ん♪ 今日は春の爽やかフルーツタルト! イチゴたっぷりだよ!」
待っててねー! と走って行った「そるじゃぁ・ぶるぅ」は直ぐにタルトを切って来ました。それにソルジャー好みの紅茶も。
「はい、どうぞ! ゆっくりしていってね!」
「ありがとう! もちろん、ゆっくりさせて貰うよ」
なんだか楽しそうな話だから…、とソルジャーはタルトにフォークを入れながら。
「えっと、下着を売るんだって? それってどういう商売なのかな?」
「…君はどの辺から聞いていたわけ?」
会長さんの嫌そうな顔に、ソルジャーは「最初から!」と悪びれもせずに。
「下着を買った馬鹿が捕まった、って所からだよ、ちょうど退屈してたから…。ぼくのハーレイ、今日も朝からブリッジだしね」
年中無休の職場だから、と毎度の愚痴が。
「土日くらいはゆっくり休めればいいんだけどねえ…。なかなかそうもいかないし…」
「特別休暇を取らせてるだろ、頻繁に!」
「そうでもしないと、ぼくがストレス溜まるんだよ!」
なにしろヤリたい盛りの新婚だしね、とか言ってますけど、新婚どころか結婚してから何年経っているんですか、というのが現実。バカップルだけに未だに熱々、充分、新婚で通りますが…。
「そうなんだよねえ、ぼくとしてはね、もう毎日がハネムーンでもいいくらいで!」
「君のシャングリラはどうなるんだい!?」
「…其処が問題なんだよねえ…」
みんなの命を預かってるだけに放置するわけにもいかなくて、と深い溜息。
「仕方ないから息抜きなんだよ、こっちの世界を覗き見とかね!」
でもって、こっちのハーレイにもちょっかいを…、とニコニコニコ。
「それで、どういう商売なわけ?」
その下着売り、と興味津々、もしかして売ろうとしてますか、下着?



「うーん…。売るかどうかは、どういうものかを聞いてからで…」
ぼくの魂に響くようなら売ってもいい、と言い出したからたまりません。
「売るだって!? 君の下着をハーレイに!?」
「そうだよ、ハーレイが喜んでくれるんならね! ボロ儲け出来る商売なんだろ?」
「お小遣いならノルディが山ほどくれてるだろう!」
「たまには自分で稼ぎたいじゃないか、お小遣いだって!」
シャングリラの基本は自給自足で…、とソルジャーは演説をブチかましました。最初の頃こそ海賊船のお世話になったり、人類側から奪いまくったりしたそうですけど、今では一部のものを除いて船の中だけで賄えるとか。
ゆえに自分のお小遣いなるものも自給自足で稼ぎたい、と理論が飛躍。楽して稼げてボロ儲けならばやってみたいと、楽しめるのなら是非やりたいと。
「ソルジャーたるもの、お小遣いを貰ってばかりではねえ…。稼げる時には自分で稼ぐ!」
「…真っ当な商売じゃないんだけどね?」
下着売りは…、と会長さん。警察のお世話になることも多いと、売った方にも買った方にもそれなりのペナルティーが来るものなのだ、と。
「いいかい、売ったとバレたら売り手は補導で、買った方も捕まっちゃうんだけどねえ?」
「それは通報する人がいるからだ、と君が自分で言ったじゃないか!」
こっちのハーレイはそういうケースに該当しない筈なんだけど、と会長さんの台詞を逆手に取られた格好です。会長さんは「うーん…」と唸って。
「確かに君なら補導されるなんてことは絶対に無いし、ハーレイが逮捕される方にも行かないだろうけど…。でも、下着だよ?」
それを売ることになるんだけれど、と会長さん。
「気味悪くないかい、ハーレイが君の下着を買って行くなんて!」
「…気味悪いって…。こっちのハーレイだって、ハーレイには違いないからね!」
下着を売るどころか脱がされたって問題無し! とソルジャーは胸を張りました。
「たとえ下着に手を突っ込まれようが、中身を触りまくられようが、いつでもオッケー!」
大歓迎だよ、とソルジャーならではの台詞が炸裂。
「そのままコトに及ぶのも良し、そうなったら、もうガンガンと!」
こっちのハーレイを味わうまでだ、と言ったのですけど、会長さんは。
「…それは下着を売ろうってヤツとはちょっと違うね」
「えっ?」
「下着だけを売って儲ける所が真髄なんだよ、あの商売のね」
それよりも先はついていないのがお約束だ、という話。あれってそういうものですか…?



未だに絶えない、女子中高生が下着を売るという商売。会長さんが言うには売り物は下着、その先はついていないのだそうで。
「そっちも売ろうという場合だったら別料金! ぼったくり価格! でもねえ…」
普通は下着を売って終わりだ、と会長さん。
「その場で脱いで売りますというのもあったけどねえ、それもそこまでなんだしねえ…」
「…その場で脱いで売るだって!?」
「うん。もちろん普通に売るよりも高いよ、そういうのはね」
「楽しいじゃないか!」
これはやってみる価値がある、とソルジャーは拳を握りました。
「最初は普通に下着を売るってトコから始めてエスカレート! 値段もグングン!」
「「「…え?」」」
「ハーレイに下着を売るんだよ! ぼくの下着を!」
そしてお小遣いをバンバン稼ごう! と、その気になってしまったソルジャー。
「…で、最初はどうやって売りに行くんだい?」
「その手の店を通さないなら、ハーレイと直接交渉かなあ…」
「買ってくれる? と行けばいいのかい?」
「そうじゃなくって、最初は買うかどうかの交渉からだね」
会わずに値段の交渉をするものなのだ、と会長さんも面白がっているようで。
「まずはハーレイに連絡だね。こういう下着を買いませんか、と写真をつけて」
「ぼくの写真も?」
「顔写真つきは値打ちが高いね、どんな人のか分かるからね」
「じゃあ、そうするよ!」
早速ハーレイに連絡しよう、とソルジャーが取り出した携帯端末。エロドクターに買って貰ったとかで、こっちの世界での待ち合わせなどに便利に使っているようです。
「えーっと、ハーレイのアドレスは…、と…」
サクサクと文面を打ち込んでますが、肝心の下着の写真の方は?
「ああ、それね! そっちは後からでいいんだよ!」
食い付いて来たら送るってコトで…、とソルジャーは送信してしまいました。「ぼくだけど」という凄い出だしで、「ぼくの下着を買わないかい?」と。
「これで良し、っと…!」
「…君のアドレス、ハーレイは知ってたんだっけ?」
「たまに送っているからね!」
言われてみれば、そうでした。ソルジャーが携帯端末をゲットして以来、たまに送っていましたっけね、とんでもない中身が詰まったのを…。



アヤシイ文章が発信されて、暫く経って。「来た!」とソルジャーが携帯端末を。
「よし、釣れた! 買うってさ!」
ほらね、と見せられた文面には「喜んで!」の文字。値段も品物も分からないのに、教頭先生、即決ですか…。
「そりゃあ、これを見て買わなかったらハーレイじゃないと思うけど? えーっと…」
今度は写真が要るんだっけね、とソルジャーは周りを見回して。
「…脱いでもいいかな?」
「私服に着替えるだけなら許すけれども、下着だったらお断りだよ!」
そういう着替えはゲストルームでやってくれ、と会長さん。
「迷惑なんだよ、君の下着の撮影会なんて!」
「…下着と言っても、種類は色々あるからねえ…」
これも下着で、とソルジャーが袖を指差しました。ソルジャーの正装の袖の部分を。
「「「は?」」」
それって服とは言いませんかね、どう見ても服だと思うんですけど…。
「ううん、立派に下着ってね! ぼくの場合に限定だけど!」
それにぼくのハーレイもそのクチかな、と黒い衣装を示すソルジャー。
「キャプテンの制服の下にはコレを着てるってコト、知ってるだろう? ぼくも同じで!」
上着とマントを着けない間は下着と同じ扱いなのだ、と身体にフィットした黒いアンダーウェアをソルジャーは下着扱いで。
「売るんだったら、まずはコレから! 最初はコレだよ!」
「…それって詐欺と言わないかい?」
会長さんが訊きましたけれど。
「平気だってば、ちゃんと写真はつけるから! ついでに次のお誘いも!」
「「「お誘い?」」」
「また買ってくれますか、って書いておくんだよ!」
そうすればアンダーウェアでも売れるであろう、と悪辣な考え。いずれは本物の下着が買えると食い付いてくると、ハーレイならばそうなる筈だ、と。
「だからね、アンダーウェアを脱いで写真を撮りたいんだけど…」
「今、着てるソレを売り飛ばすわけ?」
「まさか! 安売りはしないよ、そこまではね」
渡す商品は新品のアンダーウェアなのだ、とソルジャーは威張り返りました。脱いだヤツの写真を撮って送って、現物は違うものなんだ、と。



ひでえ、と声を上げた人は誰だったのか。ソルジャーはサイオンで一瞬の内に私服に着替えて、ウキウキとアンダーウェアを絨毯の上に広げました。
「うん、どう見たって脱ぎたてだっていう感じだよね!」
袖を通す前のとは一味違う、と携帯端末で写真を撮影、それから「ちょっとお願い」と「そるじゃぁ・ぶるぅ」に頼んで自分の顔写真も。
「商売道具は揃った、と…。はい、送信!」
こんな値段を付けてみたよ、と見せられた文面のゼロの数は強烈なものでした。アンダーウェアをその値段で売るのか、と絶句しましたが、ソルジャーは平然とした顔で。
「この服、けっこう高いんだけどね? いわゆる原価が」
開発費も相当かかっているし…、と会長さんの方に視線を。
「この値段でもおかしくないよね、君なら分かってくれるだろう?」
「うーん…。妥当なトコって感じだねえ…。ハーレイだって納得だと思うよ、キャプテンをやっているんだからね」
とはいえ、こういう値段では…、と会長さん。
「これを言い値で買ってしまったら、後が無さそうだと思うんだけどね?」
「何を言うかな、こっちのハーレイ、ガッツリ貯め込んでいるんだろう? 君との結婚生活に備えて、キャプテンの給料をしっかりと!」
「そりゃそうだけどさ…。でもねえ…」
ハーレイだって馬鹿じゃないし、と会長さんが頭を振り振り言った所へ着信音が。ソルジャーは携帯端末を眺めて「やった!」と歓声。
「買ってくれるってさ、この値段で! 今後もよろしく、って!」
「「「うわあ…」」」
買っちゃうんですか、教頭先生? あのとてつもないお値段がついたアンダーウェアを…。
「買わないわけがないだろう! 相手はこっちのハーレイだよ?」
日頃からブルーに不自由しまくり、とソルジャーは宙にアンダーウェアを取り出しました。きちんと畳まれたいわゆる新品、自分の世界から空間移動で運んで来たに決まっています。
「それじゃ、今から売ってくるから!」
「もう行くのかい?」
「お待ちしてます、って書いてあるしね!」
金庫に現金があったのだろう、とソルジャーはいそいそと出掛ける用意を。「そるじゃぁ・ぶるぅ」に貰った紙袋にアンダーウェアを突っ込み、「行って来まーす!」と姿が消えましたが、その直前に言葉を残してゆきました。「生中継で楽しんでね!」と。



「…中継ねえ…」
仕方ないか、と会長さんが指をパチンと鳴らして、壁に中継画面が出現。ソルジャーが教頭先生の家のチャイムを鳴らしています。ドアがガチャリと開き、教頭先生が現れて。
「これはようこそ…! 早速来て下さったのですか?」
「もちろんさ! こういったことは急いだ方が君も嬉しいだろう?」
「え、ええ…。まあ、そういうことになりますね」
お入り下さい、と教頭先生はソルジャーを招き入れると、リビングで紅茶とクッキーのおもてなしを。お昼御飯に出前でも…、とも仰いましたが。
「ああ、昼御飯はいいんだよ! ブルーの家で御馳走になるから!」
食べに来るのかい! と言いたい気分ですけど、ソルジャーが来た時点でそれは決まっていたようなもの。「そるじゃぁ・ぶるぅ」もそのつもりで用意をしてますし…。
中継画面の向こうのソルジャーは、「それより、商売!」とアンダーウェア入りの紙袋を教頭先生の前に押し出すと。
「…買ってくれるんだよねえ、これ?」
「はい! 是非とも買わせて頂きたいと…!」
「じゃあ、どうぞ」
恥ずかしいから後で開けて、とソルジャーが心にも無い台詞を。それにアッサリと引っ掛かるのが教頭先生、「そ、そうですね!」と大きく頷き、「では…」と札束を出しました。
「仰ったとおりの金額を用意しましたが…」
「そうみたいだねえ? ぼくとしてはね、これからも末永いお付き合いをね…」
あくまで商売なんだけどね、とソルジャーが念を押しましたけれど。
「商売でも私は嬉しいですよ!」
こういう素敵な商売でしたら、これからも是非…、と教頭先生はペコペコと。
「いつでも買わせて頂きます! お気が向かれましたら、どうか私に連絡を!」
ノルディではなくて…、と頼む教頭先生、それなりに頭は回るようです。エロドクターよりも先に自分が買おうと、ゲットするのだと。
「頼もしいねえ、次もお願いしたいものだね」
「ええ、喜んで買わせて頂きますとも!」
出来れば本物の下着がいいのですが…、とヘタレとも思えぬ言葉が飛び出し、ソルジャーが。
「オッケー、本物の下着も希望、と。覚えておくよ」
「お願いします!」
どうぞよろしく、と土下座せんばかりの教頭先生に「じゃあね」と手を振り、ソルジャーは戻って来てしまいました。「お昼御飯は!?」と瞬間移動で…。



お昼御飯は鮭と春野菜のクリームパスタ。ソルジャーの帰りに合わせて出来上がりましたが、私たちの前には相変わらず中継画面があって、その向こうでは。
「うーむ…」
どうも脱ぎたてには見えないのだが、とアンダーウェアを見詰める教頭先生。腕組みをしてお悩み中です、かれこれ半時間は経っているかと思うんですけど…。
「ハーレイもなかなか諦めが悪いねえ…」
騙されたと思いたくないんだねえ、とソルジャーがパスタを頬張り、会長さんが。
「あれだけの値段を払っちゃうとね、認めたくないのが普通だろうと…。脱ぎたてだと信じたくなると思うよ、ヘタレでもね」
「やっぱりそう? でもさ、脱ぎたてかどうか確認するなら、見てるだけより…」
匂いで確認すればいいのに、とソルジャーのサイオンがキラッと光って。
「そうか、匂いという手があったか!」
画面の向こうの教頭先生、アンダーウェアを手に取りました。顔を押し付け、クンクンクン。
「うーむ、やっぱり…」
騙されたのか、とガックリですけど、ソルジャー、今のは?
「あれかい? ハーレイの意識に干渉をね。匂いが一番、と!」
でもって次に打つ手は、と…、とパスタをパクパク、「中継画面はもういいよ」と会長さんに合図をして。
「どうしようかな、次に売るなら本物の下着なんだけど…」
「使用済みはやめてくれたまえ!」
またハーレイがアレで確認しそうだから、と震え上がっている会長さん。たとえソルジャーの匂いであっても、自分と同じ姿形の人間のパンツをハーレイにクンクンされたら嫌だと、それだけは御免蒙りたいと。
「えっ、でもねえ…。ボロ儲けするには、いずれはねえ…」
そういうサービスも付けなくっちゃ、とソルジャーは聞いていませんでした。
「今日の所は普通に売ろうと思うんだ、パンツ」
「「「…パンツ…」」」
「そう、パンツ! ごく普通のを一枚ね!」
あのアンダーウェアの下にはこんなパンツ、と宙に取り出された白いパンツ。ソルジャーはそれを両手で広げて「どう?」と披露し。
「アウターに響かないよう、生地は極薄、だけど強度の方はしっかり!」
見た目は平凡なパンツだけどねえ…、と写真撮影をしているソルジャー。食事中からソルジャーのパンツを拝まされるなんて、いくら新品でもなんだかねえ…?



「食事中だと、どうかしたのかい? 分かってないねえ、ぼくの下着の値打ちってヤツが!」
このパンツでドカンと稼ぐのだ、とソルジャーはパンツをダイニングの床に置いたまま、教頭先生宛の文章を携帯端末に入力中で。
「先に食べるか、パンツを仕舞うか、どっちかにしたまえ!」
君はデリカシーに欠けている、と会長さんが怒鳴りましたが、ソルジャーが従う筈などなくて。
「うん、こんな感じで送信、っと…!」
パンツの写真は送っておいた、と食事に復帰。パンツを仕舞う方には行かない所が流石です。私たちの神経なんぞはどうなろうが知ったことではないと…?
「当然だよ! 商売第一!」
それに下着を売るという話は元々は君たちがやってたことで…、と反省の色もありません。そのソルジャーが「御馳走様!」とパスタを食べ終え、私たちも食後の飲み物を手にしてリビングへ移動しようか、というタイミングで「来た!」と響いた叫び声。
「やったね、パンツも売れそうだよ!」
こんな値段で、とソルジャーが見せた携帯端末に表示された数字。アンダーウェアにも負けない価格どころか、上乗せされていませんか?
「当たり前じゃないか、パンツもソルジャー仕様なんだよ! 高いんだよ、原価も開発費も!」
ねえ? と視線を向けられた会長さんが「うーん…」と呻いて。
「確かに普通のパンツよりかは高いけどねえ、アンダーウェアより安い筈だよ?」
「そうだけど…。でも、パンツだしね?」
本当に本物の下着な分だけお高くなるのだ、とソルジャーも譲りませんでした。下着を売るという商売自体がそういうものだろうと、そう教わったと。
「安く買ったパンツでもプレミアがつくのが女子中高生の下着なんだろ、だったら、ぼくのも!」
ハーレイにとっては超プレミア! と主張されれば、それはそうかも。教頭先生、世間一般で売られるであろう下着なんぞには全く興味が無いのでしょうし…。
「ね? だからプレミアをつけていいんだ、ちょっとパンツを売りに行ってくるよ!」
紙袋はある? と「そるじゃぁ・ぶるぅ」に訊いているソルジャー。また行くんですか?
「決まってるじゃないか、商談は早い方がいいってね!」
そしてバンバン稼ぐのだ、と言われて嫌な予感が。パンツだけでは済まないとか…?
「どうなのかなあ? ぼくの頭の中にはプランが一杯、とりあえずパンツ! 売りに行くから、中継よろしく!」
ハーレイがカモにされる所を高みの見物で楽しんでいて、とソルジャーはパンツを小さな紙袋に突っ込んでいます。高みの見物で済むんだったらまだマシですかね、下着売り…。



ソルジャーの姿が瞬間移動で消えると、会長さんが中継画面を出してくれました。ソルジャーの言葉に従わないと怖いから、というのもありますけれども、私たちだって気にならないわけじゃないですし…。ソルジャーはまたしても玄関先でチャイムを鳴らして、ドアが開いて。
「ようこそお越し下さいました」
どうぞ、と歓迎モードの教頭先生。ソルジャーをリビングに通すと紅茶とクッキー、甘い物が苦手なだけにケーキとはいかないみたいです。ソルジャーは紅茶を一口味わってから。
「持って来たよ、パンツ。今度も買ってくれるんだってね?」
「ええ、ノルディには譲れません!」
どうか私に売って下さい、とドンと札束、とソルジャーが数えて、紙袋を「はい」と。
「ありがとう。はい、これがぼくのパンツ。恥ずかしいから、後で開けてよ?」
「…それについては、かまわないのですが…。そのぅ…」
言いにくそうにしている教頭先生。
「どうかしたわけ?」
「…そのですね…。先に頂いたアンダーウェアですが、そのぅ…。あのぅ…」
「ぼくの匂いがしなかったって?」
「は、はいっ!」
教頭先生は茹でダコかトマトみたいに真っ赤になって。
「…ぬ、脱ぎたてだと伺ったのですが、そのぅ…。嗅いでみましたら、あのぅ…」
「うんうん、君にしては頑張ったじゃないか、ぼくのアンダーウェアの匂いを嗅ぐなんてね!」
確かめたいならそれに限るよ、とソルジャーは笑顔。
「残念だけどさ、たったあれだけの値段で脱ぎたてアンダーウェアっていうのはねえ…。ぼくも自分を安売りしたくはないからね?」
「で、では、あれは…!」
「一度も袖を通してないヤツ!」
「…や、やっぱり…」
ガックリと肩を落としている教頭先生の顔には落胆の色がありありと。脱ぎたて下着に大金を払ったと信じていたのに、新品のアンダーウェアではそうなるでしょう。けれど、ソルジャーはパンツ入りの紙袋を前へと押し出しながら。
「あのアンダーウェアはそうだったけどね、今度のパンツはどうだと思う?」
「…脱ぎたてですか!?」
「さあねえ、自分で確かめてみれば?」
もう君の物だし、と紙袋を渡すと、札束を掴んで「じゃあね」と瞬間移動でトンズラ。教頭先生、例のパンツも匂いで確かめるつもりでしょうか?



ソルジャーが戻って、私たちの方も本当だったらティータイムですが、中継画面の教頭先生が問題です。パンツを取り出すに決まってますから、お茶の時間は後にしないと…。
「失礼だねえ、君たちは!」
ぼくのパンツには価値があるのに、とソルジャー、プリプリ。持って帰って来た札束を見れば価値は充分に分かりますけど、お茶を飲みながら見たいものではありません。だから後だ、と言っている間に、教頭先生は袋からパンツを取り出して。
「…履いたようには見えないのだが…。だが、しかし…」
あの素材は皺が出来にくいのだったな、とキャプテンならではの発言が。ソルジャーの衣装の素材についても把握なさっているようです。会長さんが肩をブルッと震わせると。
「…ぼくのパンツを評されてるような気がするんだけど…!」
「いいじゃないか、お揃いのパンツなんだし」
ぼくのも君のもそっくり同じ、とソルジャーが自分の顔を指差して。
「同じ身体なら、サイズも同じ! ついでにあのパンツは素材も同じ!」
「だから嫌なんだよ! 頼むから確認するのだけは…!」
やめてほしい、と会長さんが叫び終わらない内に、教頭先生がパンツに鼻を近づけてクン、と。更にクンクン、何度か嗅いで。
「…ブルーの匂いはするのだが…。微かだし…」
手に持った時の匂いだろうか、との呟きにソルジャーが「当たり!」と親指をグッと。
「ハーレイの鼻も大したものだね、ダテに大きくないってね!」
「…君はそれでもいいんだろうけど…!」
ぼくは貧血で倒れそうだ、と会長さん。ハーレイにパンツの匂いを嗅がれたと、クンクンされてしまったと。
「どうしてくれるのさ、もう履けないよ、あのパンツ!」
「あれを履こうってわけじゃないから気にしない! それが一番!」
パンツが別物なら無問題! とソルジャーは高らかに言い放ちました。教頭先生が匂いを嗅いだパンツはもう教頭先生の私物で、コレクション。会長さんのクローゼットに入ってしまうことだけは絶対に無いと、安全、安心のパンツなのだ、と。
「ハーレイには君にあのパンツを履かせる度胸は無いしね、君は履かなくても済むんだから!」
「…それはそうだけど…。でも、デザインが…」
「ガタガタ言わないでくれるかな? ぼくはまだ商売するんだからね!」
下着でガッポリ儲けるのだ、とソルジャーはまだまだ稼ぐつもりで。
「次は脱ぎたてサービスなんだよ、本物の脱ぎたて!」
「それは駄目だと!!」
やらないでくれ、と絶叫している会長さん。使用済みも脱ぎたても絶対嫌だと、そんな商売をしないでくれ、と。



「そもそも、ハーレイ、ヘタレだから! そんな商売、成り立たないから!」
脱ぎたてなんかをやろうものなら鼻血で倒れてそれっきりだ、と会長さんは指摘しましたが。
「うん、その場で脱ぐのは相当先になるだろうねえ…」
「「「は?」」」
「現時点では普通に脱ぎたて、いわゆる使用済みのパンツというのを売るんだよ!」
「やめて欲しいんだけど!」
今度こそハーレイがクンクンと…、と会長さんは青ざめましたが、ソルジャーは「ぼくの商売に口を出すな」と怖い顔。売ると言ったら売ってやるのだと、濡れ手で粟の商売なのだと。
「文字通り、濡れ手で粟なんだよ! ぼくにとっては!」
「君はそうかもしれないけれどね、ぼくには濡れ手で粟どころか…!」
もう死にたくなる気分だけれど、と会長さんが嘆くと、ソルジャーは。
「んーと…。君が着けるとは思えない下着を売りに行っても?」
「…え?」
「セクシーランジェリーっていう部類のだよ、例えばこんなの!」
イメージでどうぞ! とソルジャーがパチンと指を鳴らすと浮かんだ幻、首輪からパンツまでがセットで一体型になっている下着。どう見ても女性用ですが…。
「女性用だよ、だけどたまには着てみたいってね! ぼくだって!」
でも君の方はどうだろう、と会長さんに赤い瞳が向けられ、会長さんは首を左右にブンブンと。
「ぼくは間違っても着たくないから!」
「ほらね、だったらいいじゃないか! こういう下着を売るんだから!」
使用済みで…、とソルジャーはニコリ。
「こっちのハーレイに買って貰って、持って帰って、ぼくのハーレイの前で着て見せて…。それから楽しくコトに及んで、下着の方は後で売り飛ばす!」
「ちょ、ちょっと…!」
本気なのか、と会長さんの声が震えましたが、ソルジャーの方は。
「もちろん、本気! こっちのハーレイ好みの下着を色々ゲットのチャンスだってね!」
ぼくの世界では買えない下着がこっちの世界にはドッサリ山ほど、と御機嫌で。
「しかもハーレイ、普段から妄想逞しいんだし…。こういう下着をぼくに贈れば使用済みになって返って来るんだよ、買わない筈がないってね!」
もう狂ったように買うに違いない、とソルジャーは決めてかかっていました。教頭先生ならば絶対に買うと、この話に乗ってくれる筈だと。そして…。



「やったね、ハーレイ、オッケーしてくれたってね!」
もう今夜にはドカンと手に入るのだ、と上機嫌のソルジャーが瞬間移動でお戻りに。会長さんは討ち死にモードでしたから、私たちは「そるじゃぁ・ぶるぅ」に中継して貰ったわけですが…。
早い話が教頭先生はソルジャーの提案に二つ返事で、セクシーランジェリーの買い出しに行こうと準備中。車で行くのが一番だろうか、それとも公共の交通機関で…、と。
「この商売は儲かるよ? この先もどんどん展開できるし!」
「…それは良かったな…」
ブルーは死んでいるんだがな、とキース君が顔を顰めましたが、ソルジャーは。
「その内、復活するってば! ぼくが荒稼ぎを始めたら!」
ぼくだけに儲けさせておくような玉じゃないし、と言われてみれば、そういう人かもしれません。ソルジャーの一人勝ち状態で札束乱舞ということになれば、寄越せと復活して来るかも…。
「そんな感じだよ、儲けを半分寄越せと怒鳴るか、自分も参戦して来るか…。どっちかだね」
でもって、ぼくの商売は…、とソルジャーはプランを語り始めました。
「ハーレイは鼻血体質だからね、最初の間は脱ぎたての下着だけを売ろうと思うんだよ」
元はこっちのハーレイが買った下着だけどね、と悪魔の微笑み。それを自分が着たということでプレミアがつくと、脱ぎたてに値段がつくのだと。
「…あんた、相当な金額を吹っかけていたが、本気なのか?」
たった一回、着たというだけであの値段なのか、とキース君が確認したのですけど。
「プレミアを甘く見てないかい? あれでも良心価格だよ!」
もっとボッてもいいくらいだ、とソルジャーは自信に溢れていました。そういうプランも今後は提案してゆくのだ、と。
「「「…プラン?」」」
「そう、プラン! 脱ぎたて下着の買い取りにハーレイが慣れて来たなら、写真つき!」
「「「写真?」」」
「うん、その下着を着たぼくの写真をセットで売り付けるんだよ!」
もう間違いなく使用済み、とソルジャーが拳を高く突き上げ、会長さんがガバッと顔を上げて。
「そこまでする気!?」
「儲かるならね!」
そしてセクシーランジェリーがドッサリ手に入るならね、とソルジャーは笑顔全開で。
「次から次へと買って貰えるなら、ぼくの写真くらいはいくらでも! ぶるぅに頼めばセクシーショットも任せて安心、ハーレイ好みの写真が撮れるよ!」
ちゃんと着ました、という証拠写真をつければ一層プレミアが…、と暴走してゆくソルジャーを止められる人は誰一人としていませんでした。会長さんも勝てるわけなどなくて…。



「…どうなると思う?」
あの商売…、とジョミー君が声を潜めた夕食後。鶏ガラのスープで魚介類や肉や野菜を煮込んでピリ辛ダレで食べるエスニック鍋で栄養だけはしっかり摂れましたけれど、問題はソルジャー。
「また明日ねー!」と帰って行ったソルジャーの手には大きな紙袋があり、中身はセクシーランジェリー。教頭先生が買い集めて来たものをお持ち帰りで…。
「…ぶるぅが写真を撮るんですよね?」
「違うだろ? 今の時点じゃ着るってだけだぜ、写真は抜きで」
写真はもっと先になってからだろ、とサム君がシロエ君の間違いを正して、キース君が。
「…あの野郎…。いずれは動画もつけると言ってやがったな…」
「脱がすトコのね…」
キャプテンが文句を言わないだろうか、とジョミー君が首を捻りましたけれど。
「…撮るのはぶるぅよ、プロ級の筈よ?」
覗きのプロだと聞いてるじゃない、とスウェナちゃん。
「それじゃキャプテン、知らない間に撮られるってわけ?」
「そうなりますね…」
考えたくもありませんが、とマツカ君が頭を振って、会長さんが。
「ハーレイの鼻血体質に期待するしかないよ。使用済みの時点でもうアウトかもしれないし…」
「だよなあ、普通はそこで死ぬよな?」
でないとブルーも困るもんなあ、とサム君が合掌しています。あんな商売が横行したなら会長さんの立つ瀬が無いと、いたたまれない気持ちになるだろうと。
「…そうなんだよねえ…。儲けは正直、気になるけどさ…」
山分けしたい気持ちだけどさ、と会長さんがぼやいて、「南無阿弥陀仏」とお念仏を。これでなんとかならないものかと、出来ればブルーを止めたいと。
「君たちも唱えておきたまえ。ほら、一緒に!」
十回だよ、と言われて唱えた南無阿弥陀仏。それが効いたか、はたまた最初から教頭先生には無理だったのか。
翌日、使用済みとやらの下着を教頭先生に売り付けに行ったソルジャーは手ぶらで帰って来て、カンカンで。
「金庫の中身が空になったから、小切手を切ってくれるって言ったくせに…!」
その前に鼻血を噴いて倒れられた、と怒り狂っているソルジャー。商品の袋を先に渡したのが間違いだったと、自分としたことが儲け話に目がくらんでいて失敗したと。
「ふうん…。それは御愁傷様」
商品の方も鼻血まみれか…、と会長さんがケラケラ笑っています。ソルジャーが懲りずに商売をするか、諦めるのか。分かりませんけど、お念仏がどうやら効くようですから、唱えましょう。ソルジャーの商売、潰れますようお願いします。南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…。




            売りたい下着・了

※いつもシャングリラ学園を御贔屓下さってありがとうございます。
 ソルジャーが始めた最悪すぎる商売、まさに濡れ手で粟な勢いで稼いでますけど。
 教頭先生の鼻血体質とお念仏しか、縋れるものは無いようです。大丈夫でしょうか…?
 次回は 「第3月曜」 7月20日の更新となります、よろしくです~!

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 こちらでの場外編、6月と言えば梅雨のシーズン。キース君が困っているのが…。
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