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シャングリラ学園シリーズのアーカイブです。 ハレブル別館も併設しております。

劇場支配人・第2話

マザー、阿波踊り勝手連の皆さんが今日も稽古にやってきました。シャングリラの甲板に描かれた鳥の絵の浴衣と法被姿が決まっています。それにしてもなぜ阿波踊りなのでしょう?あまつさえ「踊らないか」と誘われ、女踊りを習いました。この熱心さはいったい何処から?

「もしかして、シャングリラの皆さんは全員、これが踊れたりするんですか?」
なりゆきで男踊りまで稽古した後、息を切らして尋ねてみると…。
「いや、全員ってわけじゃないけど、長老方は踊れるな。…噂では、ソルジャーが上手いそうだよ」
は?…あのソルジャー・ブルー様が阿波踊り?こんな勇壮な男踊りを?…それとも粋でしなやかな女踊りを…?
「ごめん、ソルジャーの踊りは知らないんだ」
驚愕のあまり思念が漏れたらしく、勝手連の代表さんが答えました。
「まだ阿波踊り会場でお目にかかったことがない。でも凄く能力の高い方だし、多分両方踊れるだろう」
あぁ、なんてことを聞いたのでしょう。誰か嘘だと言って下さい!ソルジャー・ブルー様と阿波踊りなんてミスマッチです。似合いません、絶対に似合いません!!!

ショックで放心しかかった時、わっ、と歓声が聞こえました。キャプテンが劇場に入ってこられたのです。
「キャプテン、今日も見るだけですか?…ちょっと踊っていかれませんか?」
皆さんがワイワイ騒いでいます。この様子では、キャプテンは本当に踊れるのかも…。
「ああ、キャプテン…いいところへ。この子が信じてくれないんですよ、長老方は阿波踊りがすごく上手いってことを。ですから、一緒に踊って見せて頂けませんか?」
代表さんの言葉にキャプテンは暫し考えた後、ゆっくり近づいてらっしゃいました。
「…まぁいい、いつかは知れることだ。シーズンではないが、踊っていくか」

マザー…見てしまいました、キャプテンの見事な男踊りを。「長老方は全員踊れる」のも本当なのだそうです。阿波踊りのシーズンは夏で、その時期のシャングリラは実に熱いとキャプテンは教えて下さいました。
「どうして阿波踊りなのですか?…踊りは他にもいろいろあるのに」
「…竹宮恵子が徳島の出身なのだ。徳島といえば阿波踊りだ」
ああ、なるほど。…あれ?でも竹宮恵子って誰でしょう?…ストンと納得できた割には、未だに思い出せません。そして「ソルジャー・ブルー様も踊れるのか」と「踊れるなら、男踊りか女踊りか」は聞きそびれました。

マザー、シャングリラは本当に奥の深い艦です。今日は幻覚も見えました。「そるじゃぁ・ぶるぅ」が楽しそうに阿波踊りの男踊りで廊下を進んでいく姿です。…ソルジャー・ブルー様の阿波踊りを見たい、という願望がなせる業でしょうか?

 

 

 

 

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