シャングリラ学園シリーズのアーカイブです。 ハレブル別館も併設しております。
※シャングリラ学園シリーズには本編があり、番外編はその続編です。
バックナンバーはこちらの 「本編」 「番外編」 から御覧になれます。
シャングリラ学園番外編は 「毎月第3月曜更新」 です。
第1月曜に「おまけ更新」をして2回更新の時は、前月に予告いたします。
お話の後の御挨拶などをチェックなさって下さいませv
今年も夏休みがやって来ました。初日の今日は会長さんのマンションに集まって毎年恒例の打ち合わせです。柔道部の合宿とジョミー君とサム君の璃慕恩院での修行体験ツアーは重ねてあるのがお約束ですから、それ以降の分を組むわけですけど…。
「さーて、ジョミーは明日から璃慕恩院と…。ぼくの顔に泥を塗らないように!」
会長さんがウキウキと。
「サムは毎年覚えがいいけど、ジョミーはねえ…。いいかい、老師にも報告は行っているんだ、無駄なあがきはしないで欲しいね」
「そうだぜ、ジョミー。お前、毎年、逆らいすぎだって!」
サム君も会長さんの肩を持っています。
「麦飯は嫌だとか、パンが食いてえとか…。いい加減無駄だと分かってるだろ!」
「言うくらいいいだろ、ストレス解消なんだから!」
知るもんか、と脹れっ面のジョミー君。これも毎年の光景なだけに、放置とばかりにキース君が。
「それでだ、俺たちの合宿と璃慕恩院とが此処で終わってだ、山の別荘に行くんだったな?」
「そうです、そうです」
シロエ君がマツカ君の方を見ながら。
「マツカ先輩、いつでもOKでしたっけ?」
「ええ。電車の手配も任せて下さい」
「やったね!」
躍り上がっているジョミー君。このためだけに修行体験ツアーを耐え抜くと言っても過言ではなく、みんなが苦笑しています。さて、お楽しみの山の別荘は…。
「間は三日も開ければいいな。毎年そうだし」
「キース先輩次第ですよ。お盆の卒塔婆書きがありますからね」
「今年は前倒しで頑張っている。間は二日でも大丈夫だぞ」
俺は計画的にやる、と親指を立てるキース君の姿は実に頼もしく、山の別荘行きの日取りも決まりました。海の別荘の方は夏休み前にソルジャーが押し掛けて来て決めてしまいましたし、予定の方は大体これで大丈夫かな?
「あ、山の別荘に行くまでの間にちょっといいかな?」
会長さんがカレンダーを覗き込みました。
「三日あるから、真ん中でいいか…。良かったら付き合って欲しいんだけど」
「「「は?」」」
「ワケありでねえ…」
うん、と頷いている会長さん。ワケありって何か予定でも?
「何さ、それ! 変なモノならお断りだし!」
特にお寺と坊主関係、とジョミー君が声を上げました。
「ただでもお盆が近いんだから! イヤな予感しかしてこないっ!」
「うんうん、ジョミーもお坊さんらしくなってきたねえ、嬉しいよ」
直ぐにお盆と出て来るあたり、と会長さんがニッコリと。
「それでこそぼくの弟子なんだけれど、お寺ってだけで却下しないで欲しいな。他のみんなも」
「お寺ですか?」
それはちょっと、とシロエ君が。
「抹香臭いお付き合いは、あまり…。お断りします」
「私もあんまり…」
スウェナちゃんが言い、私も乗っかり、他のみんなも次々と。しかし…。
「お寺はお寺でも君たちに行けと言ってはいない。もちろんぼくが行くわけでもない」
「「「へ?」」」
「ついでに、この家からは一歩も動かない予定なんだよ。向こうからやって来るからね」
「お寺がですか!?」
どういう意味です、とシロエ君が目を剥き、キース君が。
「出開帳か? あんた、そういうのを頼んだのか!?」
「ううん、全然。…来るのはハーレイ」
「「「教頭先生!?」」」
何処がお寺だ、と顔を見合わせる私たちですが。
「ハーレイから相談に乗って欲しいと言われてねえ…。お寺関係で」
「ま、まさか、教頭先生、世を儚んで出家とかではないでしょうね?」
会長が冷たくあしらうせいで、とシロエ君。
「それに付け込んでお寺へ送り出すっていう企画だったら断固止めます!」
「だよなあ、それは俺だって気が咎めるぜ」
止めに来よう、とサム君も。けれど会長さんは「うーん…」と腕組み。
「そっちだったら喜ばしいけど、むしろその逆?」
「「「逆?」」」
「ぼくとの仲を深めたいから、この際、神仏に縋りたいらしい。それで相談、いわゆる願掛け」
「「「願掛け!?」」」
それについては嫌と言うほど酷い思い出がありました。一年の計は元旦にあり、と教頭先生が神社仏閣を回りまくって会長さんとの結婚祈願をした年が…。あのお正月は大変でしたが、そのイベントの再来ですか?
教頭先生が数年前の元日にやらかした迷惑な願掛け。効果が出る前に消して回る、と会長さんが騒いでいたのに、今回は願掛けの相談に乗ると?
「そうなんだよねえ、ハーレイはぼくの許可を取るべきだと判断したんだ。勝手にやったらぼくが怒るし、願掛けの効果も消して回られておしまいなんだ、と学習したと言うべきか…。それで今回は公認を目指す!」
「あんた公認で願掛けなのか? 結婚祈願で?」
キース君が呆れた顔で。
「それの相談に乗るのか、あんたは」
「え、だって。思い切り面白そうだしねえ…」
腕が鳴るよ、と会長さん。
「ぼくは助言を惜しまない。そしてハーレイは大いに頑張る! これが面白くなければ何だと!」
「あんた、正気か!? 願掛けが成功したらどうする!」
「そりゃあ、その時は結婚するさ。成功すれば…ね」
会長さんの唇に意味深な笑みが。もしや願掛け、成功しない自信があるとか?
「決まってるだろう、でも成功率の高さにかけてはピカイチっていうのを紹介するさ」
「「「ピカイチ?」」」
「そう。どんな無理難題も叶うと噂の願掛け方法!」
「何処の寺だ?」
その手の寺は色々あるが、とキース君。
「あんたが紹介するほどの寺だ、是非とも聞いておきたいが」
「知りたかったら、ハーレイが来る日に君も来たまえ。ぼくとぶるぅじゃ心許ないし、大勢いた方がぼくは安心。なにしろ相手はハーレイだから」
「………。分かった、そういうことなら来よう」
卒塔婆書きを頑張って片付けるまでだ、とキース君が決意し、私たちも野次馬根性全開で。
「ぼくも来ますよ、キース先輩!」
「俺も興味が出て来たぜ! なあ、ジョミー?」
「…ぼくが直接関係ないなら、お寺の話でも別にいいかも…」
はい、はい、はいっ! と参加表明。山の別荘へのお出掛け前には会長さんの家で教頭先生の願掛け相談見学会だと決まりました。教頭先生、夏休みに願掛けをするのでしょうか? ただでも暑い夏に結婚祈願で願掛け三昧って、暑苦しそう…。
柔道部の合宿と璃慕恩院の修行体験ツアーの間は男の子たちは全員、お留守。スウェナちゃんと私は会長さんと「そるじゃぁ・ぶるぅ」、それにフィシスさんも一緒にプールに出掛けたり、会長さんの家でのんびりしたり。アッと言う間に日は過ぎて…。
「ただいま~…」
今年も死んだ、とゲッソリした顔のジョミー君。お坊さんに一歩近づいたサム君、それに柔道部で鍛えてきた三人組も揃って、慰労会をした翌日が会長さんと教頭先生との約束の日です。教頭先生は午後からおいでになると聞いていますし、まずは集まってお昼御飯から。
「かみお~ん♪ 夏はやっぱり夏野菜カレー!」
スパイシーだよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」が盛り付けてくれて、昨日の焼肉パーティーとは違う味わいに舌鼓。いろんな味のラッシーもあって至れり尽くせり、美味しく食べたその後は…。
「もうすぐハーレイが来るからさ。リビングの方に移動しようか」
「「「はーい!」」」
元気に返事し、勝手知ったる他人の家とばかりにワイワイと移動したのですけど。
「「「!!?」」」
リビングのドアをガチャリと開けた先頭組がピタリと止まって硬直中。何事なのか、と肩越しに顔を突っ込んだ私たちの目に嫌というほど見慣れた姿が。
「こんにちは。お邪魔してるよ」
夏野菜カレーは食べ損ねたけど、と私服姿のソルジャーがソファに腰掛けています。
「急いで来ようと思ったんだけど、ちょっとハーレイと盛り上がっちゃって…」
「真昼間にか!?」
キース君が怒鳴れば、ソルジャーは。
「出ようとしてた所へ報告に来たから、ちょっと息抜きしていかないか、って誘ったら乗って来たんだよ、うん」
「「「………」」」
「あっ、ぼくとハーレイとの昼御飯なら大丈夫! こういった時に備えて栄養剤も常備してるし、栄養補給はバッチリってね! 心も身体もエネルギー充填、午後の時間も溌剌と!」
「分かったから!」
その先は言うな、と会長さんが苦々しい顔で。
「それで、君は何しに来てるわけ?」
「もちろん見学! こっちのハーレイが結婚祈願の願掛けの件で来るんだろう?」
どんなアドバイスをするのか興味あるんだ、と笑顔全開。会長さんは深い溜息をつきましたけれど、来てしまったものは仕方なく…。かくして野次馬が一人増殖、教頭先生を待つのみです。
間もなく玄関のチャイムがピンポーン♪ と。出迎えに行った「そるじゃぁ・ぶるぅ」が足取りも軽く飛び跳ねて来て。
「かみお~ん♪ ハーレイ、来たよ!」
「すまないな、邪魔をして…。なんだか人数が多いようだが」
玄関の靴の数で気付いていたらしい教頭先生、照れておられるみたいです。それでも相談せずに帰る気は無いようで。
「ブルー、この間から頼んでいた件だが…」
「ああ、それね。モノがぼくとの結婚だけにさ、ぶるぅと二人っきりではちょっと…。それで付き添いをお願いしたらこの人数に」
「そ、そうか…。では、真面目に相談に乗ってくれるのだな?」
「うん、その点はぼくも心得てるよ」
相談されたのは銀青だから、と会長さん。
「君も頭を使ったねえ…。ぼくに相談されたら却下だ。でも銀青への相談となると、伝説の高僧の面子にかけて断れないし」
そう言いつつも何故か右手がスッと前へと。
「地獄の沙汰も金次第。…坊主の場合は分かっているね?」
「もちろんだ。言われたとおりに用意してきた」
教頭先生、袱紗包みを取り出し、中から分厚い熨斗袋を。
「お納め下さい、銀青様」
「悪いね、ハーレイ。…坊主はこれがお約束ってね。ぶるぅ、向こうに片付けておいて」
「はぁーい!」
タタタ…と駆けていく「そるじゃぁ・ぶるぅ」が運んで行った包みの中身は半端な額ではないでしょう。これが目的だったのか、と唖然呆然、そして納得。お金をドカンと貰えるのなら妙な相談でも引き受けそうなのが会長さんで。
「ブルー、熨斗袋、片付けてきたよ!」
「御苦労さま。中身は確認してくれたよね?」
「うんっ! お金、キッチリ入ってた!」
「よし。相談料も貰ったことだし、それじゃ相談に乗るとしようか」
まあ座って、と会長さんが教頭先生に向かい側のソファを勧めました。「そるじゃぁ・ぶるぅ」が人数分のアイスティーを用意し、ついでにマンゴーのムースケーキも。教頭先生の願掛け相談、どんな中身になるのでしょうね?
「ハーレイ。最初に聞いておきたいんだけど…」
会長さんが切り出しました。
「願掛けをしたいって話だったね、ぼくとの結婚祈願で良かった?」
「そのとおりだ。前は勝手にやってしまって悪かった。…それで今回はお前の許可を貰った上で、効果的な方法を教わりたいと」
よろしく頼む、と深々と頭を下げる教頭先生。会長さんは「分かった」と真面目な顔で。
「その願掛け。叶う可能性が限りなく低いってことは分かっているよね?」
「承知している。だからこそ銀青であるお前の知恵を是非借りたい、と」
お百度でも何でもする覚悟だ、と教頭先生は拳を握り締めました。
「夏休みの間なら祈願に集中できるし、どんな苦行も厭わない。相談に応じてくれたからには何かいい手があるのだろう?」
「あるんだけどねえ…。正直、素人さんにはお勧めしかねる代物でさ。その代わり、効果は抜群だよ? どんな無理難題でも聞いて下さる、そういう仏様がおいでなわけ」
「紹介してくれ!」
教頭先生はガバッと絨毯に頭を擦り付けて。
「そういう有難い仏様なら、是非頼む!」
「でもねえ…。本当に難しいと言うか、何と言うか…」
「難しいことは覚悟の上だ! 何処のお寺に行けばいいんだ!」
「お寺もあるけど、其処だと他の信者さんも多数。願掛けとなれば費用の方も高くつく。個人的にお祭りするなら格安コースで、ご利益バッチリ!」
どっちにする? と会長さんは尋ねました。
「お寺に出掛けてお坊さんに頼むか、個人的にお祭りして自分で頼むか。…ただしリスクは高くなるねえ、自前のコース。その代わりご利益一人占めってね」
「一人占めか…」
それは美味しい、と呟く教頭先生。
「個人的にお祭りと言うと、アレか、仏壇みたいなものか?」
「そうなるね。その仏様の好物を供えてお祭りすればいいわけだけど…。ご利益を貰うにはリスクがつきものって仏様でさ、ドジを踏んだら祟られるんだ。そういう仏様でも良ければ」
「ドジを踏まなきゃいいんだろう? お前を嫁に貰うためなら頑張れる!」
「了解。覚悟があるなら直ぐに渡してあげられるけど?」
用意はあるんだ、と会長さんは教頭先生を真顔で見詰めました。
「その仏様を受け取ったら君は頑張るしかない。自信が無いならお返ししておく。失礼にならない間にね」
お祭りするのにドジを踏んだら祟ると言われる仏様。会長さんは用意したそうですが、教頭先生はどうなさるのか…。唾を飲み込む私たちの前で、教頭先生は決然と。
「お祭りさせて頂く! 持って帰って今日から直ぐに!」
「なるほどねえ…。それじゃ後悔しないようにね」
はい、と空中に何処からか取り出された両手で持てるほどの小さな御厨子。会長さんはサイオンで宙に浮かせたままで、受け取るようにと促しました。教頭先生がそれを手に取って押し頂くと、会長さんが重々しい声で。
「これで御縁は結ばれた…ってね。あまり祟りが酷いようなら、ぼくに返さずにペセトラに行ってくれるかな?」
「ペセトラ?」
「そう、ペセトラ。あそこの郊外の山に有名なお寺があってさ、其処でお祭りされているのがその仏様。個人的にお祭りをして失敗した人は其処に預けに出掛けるようだよ」
「お、おい…」
声を上げたのはキース君でした。
「今、ペセトラとか言ってたな? そいつはもしかして聖天様か?」
「おや、知ってた?」
「坊主なら一応、知ってるだろう! 俺たちの宗派とは無縁だが!」
「それはそれは。ハーレイ、この通り有名な仏様だから」
キースでも一発で分かるくらいに、と会長さんは綺麗な笑みを。
「聖天様はね、もうご利益が絶大なんだ。君も聞いたことはあるだろう?」
「うむ。象の頭の仏様だな」
「それだけじゃないよ。象の頭の仏様が二体、抱き合っておられるのが本当の形! でなきゃ象の頭の仏様と観音様とが抱き合う像だね、その名も歓喜天ってね」
夫婦和合にも御利益が…、と会長さんが言った途端にソルジャーが。
「それ、ぼくも欲しい!」
「「「は?」」」
「夫婦和合に効くんだったら欲しいんだけど! ご利益バッチリなんだろう?」
キラキラと輝く赤い瞳は教頭先生が持った御厨子に注がれ、横取りしかねない勢いですが。
「…素人さんにはお勧めしないと言っただろう」
だからダメだ、と会長さん。
「ハッキリ言うけど、この後、ハーレイはエライ目に遭う。今となっては手遅れだけどね、思い切り受け取ってしまったからね」
「「「………」」」
もはや手遅れとはこれ如何に。御利益絶大と聞いてましたが、どうなると?
「…た、祟るのか、これは?」
教頭先生が震える声を絞り出しました。
「いや、確かに祟ると聞いてはいたが…! しかしだ、きちんとお祭りすれば…!」
「そうなんだけどねえ、君の場合はお願い事が問題なんだよ」
ぼくとの結婚祈願だから、と会長さん。
「ブルーの場合はお祭りの仕方が適当すぎて祟られそうだから止めたけれども、君はきちんとお祭りしてても危ないわけ。なにしろお願い事がお願い事だし」
「結婚祈願が問題なのか?」
顔色が悪い教頭先生に、会長さんは。
「普通の結婚祈願だったら特に問題ないんだよ。でもさ、ぼくとの結婚祈願は普通なら絶対に叶わないヤツで、そういう場合は願掛けになる。その願掛けにはお約束が一つ!」
「約束?」
「いわゆる断ち物。好物を断って願を掛けるって、よく聞くだろう?」
「ああ、あるな…」
酒とかだな、と教頭先生。
「お前との結婚が叶うんだったら酒くらい…。もちろん肉でも魚でも断つぞ」
「甘いね、聖天様の場合はそうはいかない。一番の好物を断たなきゃ駄目でさ、君の場合はぼくになるかと」
「…お前だと!?」
「そう、このぼくだよね」
好物だろう? と会長さんは自分の顔を指差して。
「ぼくが今のを口にしなけりゃ、あるいはお酒でもいけたかも…。だけど聖天様の耳には入った。君の一番の好物はぼくで、願掛けするならそれを断つんだ、と!」
「…そ、そんな…。そういうことになってしまったのか?」
「だから最初に言っただろう? リスクが高いけどそれでもいいか、と。いやもう、祟りが楽しみだねえ…」
「ちょっと待て!」
キース君が割って入りました。
「あんた、最初からその勘定で相談に乗ったんじゃないだろうな!?」
「そうだけど?」
会長さんの唇に浮かぶ悪魔の微笑み。
「せっかく楽しい夏休みなんだ。娯楽は増やしてなんぼなんだよ、君も大いに楽しみたまえ」
会長さんが教頭先生に授与した御厨子の中身は聖天様。祟りが凄いらしいのですけど、会長さんは教頭先生が祟られる方向を目指したそうで。
「いいかい、ハーレイ? ぼくとの結婚祈願を頼む以上は、ぼくを断つ! ちょうど夏休みだし、会わずに済むよね、学校で」
「そうなるのか? お前を断つとは会わないことか?」
「はい、自分で宣言したってね。言わなかったら、ぼくを押し倒したりしない限りは大丈夫だった筈なんだけど…。女断ちとかをする場合にはさ、女性とよろしくやらなかったら無問題だし」
ただし、と会長さんは御厨子をビシィッと指差して。
「君がお祭りする聖天様はお聞きになってしまわれたわけ! ぼくと会わずに願を掛けます、と君は約束したわけだ。ぼくの家から出て行った後は会わないようにするしかないねえ…」
「お前と結婚するまでか!?」
「それは流石に無理だろうから、ぼくが結婚を承知すればいい」
そこで願い事が成就するし、と会長さんはニコニコと。
「ぼくからの電話か、あるいは手紙か。それとも思念か謎だけれどさ、何らかの手段で君と結婚してもいいよ、と連絡があるまで頑張るんだね」
「まさかお前の声を聞くのも駄目なのか!?」
「あーあ、またまた自分で言ってるし…。はい、声を聞くのもアウトだよね、これで」
全部聞こえているからねえ、と御厨子を眺める会長さん。
「断ち物の約束を破ると派手に祟るよ、聖天様は。ぼくから結婚の連絡があるまで根性で頑張っていくしかないかと」
「お、お前の写真を眺めるくらいは許されるんだな?」
「さあ、どうだか…。自分で危ないと思うんだったらやめておけば? ついでに、ぼくをオカズにして楽しむのもヤバイと思うよ、それじゃ断ち物になってないから」
そこで会長さんは大きく声を張り上げて。
「お聞きになっておられますかー!? こういうルールで頑張るそうです!」
「ちょ、待ってくれ! ブルー、今のは!?」
「君の代わりにガッツリ約束! これでバッチリ!」
銀青がお願いしてあげたから、と会長さんは笑顔ですけど、教頭先生、徹底的に追い込まれた上にドツボにはまっておられませんか…?
約束を破ると祟ると噂の仏様。その恐ろしい聖天様を相手に会長さんが教頭先生の代理とばかりにガンガン約束、それも断ち物というエゲツなさ。
「というわけでね、君は聖天様に約束したのさ、ブルー断ちをね」
「…ブ、ブルー断ち……」
無理だ、と呻いた教頭先生の後ろで「あーっ!」という悲鳴。アイスティーのおかわりを注ぐべく、ポットを持って歩いていた「そるじゃぁ・ぶるぅ」のお盆がグラリと傾き。
「「「!!!」」」
懸命にポットを押さえた「そるじゃぁ・ぶるぅ」の努力も空しく、教頭先生の頭にバシャッと冷たい紅茶がかかりました。
「ご、ごめんなさいっ! でもでも、なんで…」
タオルを持って来た「そるじゃぁ・ぶるぅ」は教頭先生に手渡しながら泣きそうな顔。
「ぼく、ちゃんとお盆を持ってたのに…。ハーレイ、ホントにごめんなさい…」
「いや、そんなに濡れてはいないしな」
大丈夫だ、と教頭先生、タオルで頭をガシガシと。
「それにだ、私が床に座っていたのも悪い。きちんと椅子に座っていればポットよりも頭の方が高かったからな」
教頭先生は会長さんに頭を下げた時のままで床に座っておられました。柔道は基本が正座ですから、長時間でも苦にならないのが強みです。そういうやり取りを見ながら、会長さんが。
「あーあ、早速お叱りが来たね」
「お叱り?」
「さっき無理だと言っただろう? ブルー断ちがさ」
「い、言ったが、それが…?」
どうかしたのか、と返す教頭先生に、会長さんは「その前に!」と厳しい声を。
「ハーレイ、御厨子!」
「は?」
「床にじか置き! 大事な御厨子が!」
「床?」
ああ、と教頭先生の手が絨毯の上に置かれた御厨子の方へ。さっきまで手に持っておられたのですが、頭を拭くためのタオルと引き換えに床に置かれてしまっていました。それを取ろうと屈み込まれた教頭先生の足に濡れタオルを持って来た「そるじゃぁ・ぶるぅ」が躓いて…。
「キャーッ!」
ベシャッ! という音と共に、アイスティーで濡れた頭用だった濡れタオルは教頭先生の背中にヒットしました。水分多めに絞ってあっただけにシャツの背中がグッショリと。これってまさかの祟りでしょうか? 教頭先生に水難の相が?
「ごめんなさい、ハーレイ、ごめんなさいーっ!」
わざとじゃないよう、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は半泣きでしたが、会長さんが「うん」と教頭先生の代わりに返事し。
「ぶるぅは何も悪くない。悪いのは全てハーレイってね」
早く御厨子を手に持つべし、と教頭先生に命令を。
「背中も頭も濡れたままでいいよ、それがお叱りというヤツだ。聖天様からの有難い御指導」
「指導?」
水難がか、と困惑顔の教頭先生に、会長さんは。
「今回は水難の形で出たけど、お叱りは色々あるらしいよ? こうすべし、と叱って下さるわけだよ、道を誤らないように! 最初のお叱りは「無理だ」と言ったことに対するお叱り。しっかりやれ、と言っておられる。二度目のは床にじか置きのお叱り」
会長さん曰く、聖天様は穢れを嫌う仏様だそうで、御厨子を床に置くことなどは言語道断。お祭りする場所は清潔に保ち、お供え物も絶やしてはならず。
「いいかい、ハーレイ。家に帰ってお祭りしたらね、大根を供えるのを忘れずに!」
「大根だと?」
「聖天様の好物なんだよ、何が無くても大根は必須! それも左右に一本ずつ!」
「わ、分かった…。大根なのだな」
教頭先生は真剣でした。御利益を頂くどころか早々に水難、それが祟りではなく御指導とくれば、祟りがどれほどのレベルなのかは想像に難くありません。お祭りを失敗して祟りが来たら大変だという気持ちが表情に出ています。
「と、ところで、ブルー…。祟られた時はどうするんだった?」
「もう忘れた? ペセトラのお寺に持って行くんだよ、ペセトラの聖天様で検索すればすぐ分かる。でもねえ、初日からお返しすることを考えていては御利益も何も」
「そ、そうだな、まずは御利益だったな。お前との結婚をお願いするんだ、少々のリスクは覚悟しないといけないな」
「その調子! それじゃ今日から頑張って。ブルー断ちはもう絶対なんだし、用が済んだら帰った方がいいと思うよ」
会長さんがリビングのドアを示しましたが、教頭先生は「待ってくれ」と。
「そっちのブルーはどうなるんだ? もう一人いるが、あちらもブルーに含まれるのか?」
「ああ、そういえば其処にいたねえ、ぼくそっくりのが…。でもって君には学習能力が皆無のようだね、これで墓穴は幾つ目かな?」
ニンマリと笑う会長さん。
「君が「含まれるのか」と訊いた時点で聖天様にカウントされてるよ。あれもブルーの内である、とね」
ゲッと仰け反る教頭先生、見事な墓穴。ブルー断ちの対象がまた増えましたか、そうですか…。
聖天様に願を掛けるには断ち物が要るという話。一番の好物を断たねばならず、普通だったらお酒や食べ物で済むというのに教頭先生の場合はブルー断ち。会長さんに誘導される形で墓穴を掘りまくり、ソルジャーまでもがブルー断ちとやらの対象となって。
「…ハーレイ、君も大変だねえ…。自分で選んだ道だとはいえ、ぼくも感動」
「ほ、本当にこれでお前と結婚出来るのだろうな?」
「それはもちろん。…ただし、途中で放り出したら命が無いから」
「「「命?」」」
教頭先生どころか私たちまでも訊き返した中、キース君が沈痛な面持ちで。
「…聖天様は本気で怖いんだ。専門に祈願する行者で天寿を全うした者は無いとまで聞く」
「せ、専門家でもヤバイのかよ?」
サム君がうろたえ、シロエ君が。
「じょ、冗談ですよね、キース先輩? まさかそこまで…」
「いや、本当だ。…普通の祈願ならお叱り程度の祟りで済むが、願い事が難しくなればお叱りも大きくなっていくんだ。行者は代理でそういう祈願を引き受けるだけにリスクが高い」
聖天様はハイリスク、ハイリターンの仏様だ、とキース君は御厨子から目を逸らすように。
「そもそも御厨子に入っておられる時点でヤバイ。行者は開けて直接拝むが、その分、リスクも高くなる。普通は秘仏の扱いだからな」
「「「秘仏…」」」
「そうだ。住職でさえも御厨子の前では目を伏せる。そして決して扉を開けない」
開けたら思い切り終わりなのだ、と言われましても。それって祟りが来るという意味?
「祟りに決まっているだろう! しかしだ、開けずに拝むだけでも願掛けの途中で投げるのはヤバイ。たとえ何年かかろうともだ、願い事が叶うまで信仰しないと祟ると聞くぞ」
「そ、それじゃ教頭先生は…」
ジョミー君の声が引き攣り、教頭先生も真っ青な顔で。
「わ、私はブルーと結婚出来るまでブルー断ちだということか? どちらのブルーに会ってもアウトで、声を聞いたりするのもアウトで、写真を飾ったりすることも…」
「…そうなります…」
キース君の言葉は教頭先生には死刑宣告のように聞こえたでしょう。ウッカリ願を掛けたばかりに、会長さんとの結婚が叶う時までブルー断ち。しかも途中で放り出したら祟られる上に、命の危機かもしれないわけで。
「ほ、放り出したら命が無いというのも本当なのか?」
「…そういう噂も確かにあります。少なくとも口から出まかせの嘘ではないかと」
この俺が止めるべきでした、とキース君が言っても時すでに遅し。教頭先生は聖天様に願を掛けた上、断ち物も誓ってしまいましたってば…。
その御利益が絶大な分、祟りも凄い聖天様。祟りだかお叱りだかの一端は教頭先生の水難で証明済み。たったあれだけで水難とくれば、願掛けの途中でやめてしまったら命が無いのも本当っぽく。
「…わ、私にブルー断ちで一生行けと…」
ガクガクと震え始めた教頭先生、それでも御厨子を離すわけにはいきません。床に落としたら祟られますし、放置して逃げたら命の危機。どうあっても有難く拝むしかなく、それが嫌なら遙かペセトラまで返しに行くという道があるのみ。
「嫌ならやめていいんだよ?」
お好きにどうぞ、と会長さん。
「君が願掛けをしたいというから相談に乗った。リスクが高くても拝むと言うから、御厨子も渡してあげたんだ。…どうしても命が惜しいと言うなら、やめる助けはしてあげるけど?」
「…で、出来るのか?」
「ぼくは専門の行者じゃないけど、此処からペセトラまで瞬間移動で御厨子を運ぶくらいはね。元々、御厨子も失礼のないよう保管してたし、その程度なら」
お安いご用、と微笑みつつも、会長さんは。
「でもねえ…。君の願掛けって、ブルー断ちも出来なきゃ命の危機も避けたいだなんて、もう呆れるしかないってね。おまけに結婚したい相手のぼくにさ、聖天様の始末をしろって?」
「そ、それは…!」
「ぼくでも細心の注意を払って運ぶ必要があるんだよ、それ。…せめて自分で返しに行くとか」
それも出来ないようではねえ…、と会長さんの声は氷点下。
「もっとも、その前に拝んで欲しいと思うけどね? 夏休み中にお百度を踏んでもいいと思っていたんだったら、夏休み中くらい拝んでみたら? 駄目で元々!」
「…だ、駄目で元々…」
「そう! ひょっとしたら叶うかもしれないと思わないわけ? 聖天様は御利益を疑うことも御嫌いになる。こうしている間も君はお叱りの種を貯めているわけで」
「お、お叱り…」
教頭先生が言い終わらない内に「あっ!」とソルジャーの声が上がって。
「「「わぁっ!!」」」
高みの見物とばかりにアイスティーのグラスを弄んでいたソルジャーの手からグラスが離れて宙を飛び…。グラスは辛うじて割れなかったものの、教頭先生、またも頭からビショ濡れです。
「…ご、ごめん、ハーレイ、手が滑った…」
申し訳ない、と謝るソルジャーと、顔面蒼白の教頭先生と。
「…ま、またしてもお叱りなのか…。ご、御利益を疑ったからか、そうなのか…?」
なんという、と御厨子を捧げ持って教頭先生、平謝り。もはや拝むしか無さそうな気が…。
こうして教頭先生は御利益と祟りが背中合わせな聖天様の御厨子を持って家に帰る羽目になってしまわれました。夏休みの間くらいは拝んでみろ、と言われてしまえば他に選択肢はありません。ついでにキッパリ、ブルー断ちで。
「いいねえ、今年の夏休みは実に爽やかになりそうだ」
ハーレイの影が皆無なひと夏、と会長さんが大きく伸びを。あれから私たちは山の別荘ライフを堪能した後、アルテメシアに戻って夏休みを存分に楽しんでいます。キース君の卒塔婆書きも無事に終わって、今日は朝からプールに出掛けて、さっき帰って来たところ。
「かみお~ん♪ フルーツパフェとチョコレートパフェ、とっちにする?」
「俺、フルーツパフェ!」
「ぼくはチョコレートパフェでお願いします!」
お昼御飯はプールの帰りに食べましたから、会長さんの家でおやつタイム。フルーツだ、チョコだ、と賑やかな注文が飛び交う中で。
「チョコレートパフェの大盛り、リキュール多めで!」
フワリと翻る紫のマント。優雅に姿を現したソルジャーがストンとリビングのソファに腰掛けて。
「いやあ、ハーレイ、頑張ってるねえ…。ブルー断ちとか」
「そりゃまあ、ぼくとの結婚と自分の命が懸かってるしねえ?」
お蔭でアヤシイ電話も来ないし静かでいい、と会長さん。
「あれから祟りに遭ってない分、もうすぐ願いが叶いそうだと燃えているんじゃないのかな」
「祟りなら、さっき祟られてたけど?」
ソルジャーがクッと喉を鳴らして。
「此処に来る前に寄って来たんだ、陣中見舞いに。ぼくが姿を見せた途端に満面の笑みさ、ブルー断ちに入って長いから…。それで「お茶でも如何ですか」と言った瞬間、運の尽きだよ」
教頭先生、冷蔵庫から出した緑茶のボトルを引っくり返してズボンがビショ濡れ、床の絨毯も悲惨なことになったのだそうで。
「…嘘だろ、なんでそうなるわけ!?」
会長さんが叫んで、ソルジャーが。
「ブルー、尻尾が出てるけど? お叱りじゃなかったのかい、水難ってヤツは」
「で、でも…!」
「聖天様は存在しないって?」
「「「えぇっ!?」」」
どういう意味だ、と私たちは顔を見合わせたのですけれど。
「空っぽなんだよ、あの御厨子はね」
ソルジャーがチョコレートパフェにスプーンを突っ込みながらパチンとウインク。
「何も入っていやしない。…ハーレイの水難はブルーがサイオンで細工していたのさ、ぶるぅも気付かない高度なレベルで! ぼくにはバレバレだったけどね」
「じゃ、じゃあ、最後のアイスティーは…?」
ジョミー君が言うアイスティーとはソルジャーが手を滑らせた分。ソルジャーは「あれね」とニッコリ笑って。
「その場のノリって大切じゃないか。ぼくも一緒に遊んだだけだよ、ブルーは知ってる」
「うん、絶妙のタイミングでやってくれたよね」
「あの時は綺麗に合わせて来たのに、此処で尻尾を出すなんて…。ぼくが祟られてたと言った以上は祟り認定しなくっちゃ!」
「し、失敗した…」
ぼくとしたことが、と悔しそうな顔の会長さん。ということは、ソルジャーが教頭先生の家で見て来た祟りというのもソルジャーが? あの御厨子は本当に空っぽだと?
「空っぽに決まっているじゃないか。ブルーはリスクは冒さないと見た」
「そういうわけでもないけれど…。ぼくも一応、高僧だしね。仏様で遊びはしないよ」
まして聖天様ともなれば…、と会長さんは肩をブルッと。
「聖天様は本気でシャレにならない。ぼくが言ったこともキースの話も、この世界ではよく知られた話さ。…ついでにハーレイ、自分でもあれこれ調べたようだよ」
教頭先生、聖天様の祟りは本当かどうかを独自に調査。調べた結果は会長さんとキース君の話を裏付けた上に、更なる恐怖を与えたらしく…。
「いやもう、失礼があったら命が無いって震え上がったみたいだね。でも御利益の凄さも分かってしまって、諦め切れずに拝む日々ってね」
「うんうん、見た、見た! ハーレイの家のリビングに祭壇があって、大根を差した大きな花瓶がドッカンと!」
実にシュールだ、と笑うソルジャー。
「それで、これからどうするわけ? 空っぽの御厨子」
「夏休みが明けてもブルー断ちとはいかないからねえ…。折を見てストップをかけようかと」
「ふうん? 結婚を承諾するとか?」
「まさか! ハーレイが音を上げるしかない祟りの連続」
それしかないだろ、と会長さんはニヤニヤニヤ。
「ペセトラのお寺に納めに行くしかないって形でエンドマークさ。そこでもう一度巻き上げる!」
お寺まで運ぶのを引き受けてドカンと大儲けなのだ、と会長さんが挙げた金額は目の玉が飛び出るようなものでした。空の御厨子を授けて儲けて、引き取り料で更なる大儲け。
「…おまけにブルー断ちで安泰な夏休みかあ…」
君も鬼だね、とソルジャーは呟きましたけれども、派手な祟りをやらかす時には一枚噛むとか言い出して。
「どうかな、海の別荘行きの辺りでこう、色々と」
「いいねえ、あそこは君の結婚記念日合わせで日を組んでるし」
「だろ? 今年は祝いに来てくれないのか、と声を掛けに行くから、そのタイミングで!」
是非やるべし! と持ち掛けるソルジャーと、その気になった会長さんとの悪辣な打ち合わせは夕食の席でも続いていました。教頭先生を見舞う不幸は空恐ろしいものばかりで。
「…キース先輩、どうなんです、アレ…」
「聖天様ならどれもアリだが、御厨子が空というのがな…」
「教頭先生、最初から最後まで騙されたままでおしまいなんだ?」
南無阿弥陀仏、とジョミー君が合掌しています。イワシの頭も信心からとは言いますけれども、空の御厨子を拝みまくって祟られる場合は何と言うんだか…。
「幽霊の正体見たり枯れ尾花?」
「饅頭怖い?」
「それは全然違うと思う…」
何なんだろう、と首を傾げる私たちを他所に、まだ続いている祟りの相談。そうとも知らずに教頭先生、今も絶賛ブルー断ち。会長さんとの結婚のために命を懸けての願掛けですけど、御厨子の中には空気だけ。お気の毒としか言えない展開、心からお悔やみ申し上げます~!
祟りと願掛け・了
※いつもシャングリラ学園を御贔屓下さってありがとうございます。
教頭先生が「エライ目に遭われた」聖天様。実際、御利益と祟りが半端ないそうで…。
管理人の家の近所にも「いらっしゃる」んですけど、絵馬を書く勇気はナッシングです。
今月は月2更新ですから、今回がオマケ更新です。
次回は 「第3月曜」 2月20日の更新となります、よろしくです~!
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こちらでの場外編、2月は、恒例の「七福神めぐり」。無事にお寺に行けますかねえ…?
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