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シャングリラ学園シリーズのアーカイブです。 ハレブル別館も併設しております。

庭師  第1話

マザー、今度は庭師に転属になりました。まずは公園の芝生の手入れからです。見習いに草むしりは難しいそうで(有益な草まで抜くからだとか)、掃き掃除とゴミ拾い。シャングリラの見事な芝生を保つには地道な苦労が伴うようです。

ゴミの中にはかなりの確率でアイスの棒が混じっていました。保育部に報告すべきなのかも。…そして半分ほど掃除し終わった頃に不思議なものを拾いました。『あたり』と焼印の入ったアイスの棒です。「当たりが出ればもう1本!」の印は知っていますが、この艦でそんなオヤツが出るのでしょうか?先輩に尋ねると「不公平になるから、そんなの出さない筈だけど…」と。

他の庭師の皆さんも集まってきて『あたり』の棒を眺めていたら、通りかかったキャプテンに何をしてるのか訊かれまして。謎の当たり棒を差し出したところ、
「こんなところに捨てていたのか。意味が分からなかったのだな。これは私が預かっておこう」。
は?…キャプテンは当たり棒のアイスに心当たりが…?ポカンとしている私たちを残してキャプテンは楽しそうに去ってゆかれました。
「当たりが出たらもう1本~♪」
と、鼻歌まじりに呟きながら…。

マザー…お掃除隊にいた頃に見た『おいしいアイスの作り方』。あの本は長老方の全員が持っておいでだそうですね。もしかして謎の「当たり」アイスはキャプテンか長老のどなたかの…手作り…。
ああ、「当たりが出たらもう1本」が気になります。アイス大好き「そるじゃぁ・ぶるぅ」で苦労しているキャプテンだけに、言葉通りにもう1本あげるおつもりなのか、それとも…長老方特製のとんでもない「激辛アイス」とかゲテモノ系の「お魚アイス」とかが渡されるのか…。

すみません、マザー…ちょっと「そるじゃぁ・ぶるぅ」に同情したくなりました。この感情は5分と持続しないでしょうが。

 

 

 

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